過去と未来という名の幻想とあの日のパンツ。

多くの人は過去から連続した何かが人生を支配し、何が起こるか分からない未来が僕たちを待ち構えていると信じている。しかし、それは大きな間違いだ。

例えば僕には、少年時代に遊び回るのに夢中になって便意に気付かず、パンツの中にまるで怒り狂った王蟲のような勢いでもってウンティーヌを解き放ったという天真爛漫な過去がある。しかし、その過去は今この瞬間には存在しない。同じような事件が起こる可能性はゼロとは言い切れないが、少なくとも「過去」や「未来」は概念でしかなく、この現世には存在しないものである。

もう少し分かりやすく説明しよう。例えば、朝起きたら自分だけ昨日のままだった、というこはない。いつまで経っても子供の姿の人はいないし、街の一区画がそこだけ100年先に行ってしまった、ということもない。

今この瞬間には、今この瞬間しか存在しない。「過去」と「未来」というのは、我々人間がイメージの中に作り出したものなんである。だから朝起きると今日の自分であるし、僕のパンツはキレイなんである。

ところが、これを感覚として理解するのは、今まで過去や未来が存在すると信じて生きてきた人には難しい。彼らは現在が過去からの延長上にあると信じて疑わず、その延長上に未来が直列に並んでいると信じて疑わない。

例えば、あなたはこの世界が3秒前に神によって瞬間的に創られたものでないと、証明できるだろうか。記憶も歴史も埋蔵物も、全てが初めからそのように創られた世界であったなら、本当にこの世界が3秒前に生まれたばかりであっても、それを疑うことはできないはずだ。

であるとしたら「過去」には一体どのような意味があろう。「未来」に一体何を期待すればいいだろう。

答えは、『そんなもん知るか』である。生きたいように生き、死にたいように死ぬのだ。我々の前には、常に今この瞬間しか存在しない。僕のパンツを蹂躙したウンティーヌの進撃は、今この瞬間には存在しないのだ。無いのだから、そんなことはどうでもいいんである。僕が母に叱られて泣きながら川で下半身を露わにしてパンツを洗った過去とか、その川の先の方で友達のとしゆきくんが泳いで遊んでいた過去とか、そんなことは一切関係ないのだ。

また、未来についても同じことが言える。そもそも未来など存在しないのだ。僕たちは常に今この瞬間の中にいて、様々な選択を重ねている。その選択が、次の今この瞬間を引き寄せているだけなのだ。

僕たちに出来ることといえば、せいぜい記憶の中にある過去や、想像の中にある未来に対する解釈を変えることくらいだ。

例えば、遊びに夢中になってパンツの中が腐海に飲み込まれてしまった過去がある。これが事実である。これを、

「パンツの中が腐海に侵されるなど、言語道断悪即斬汚物認定まっしぐら。」

と捉えるのが、解釈である。もしあなたがこのように、過去の経験をネガティブな解釈で捉えているなら、それを変えてしまうのだ。

「パンツの中が腐海に呑まれたことがあるからこそ、事前のお手洗いタイムの重要性を知ることができた。そのお陰で今僕は、ライブの前にもメルマガで愛を語る時にも先ずトイレに行くという行動をとるのだ。あれは失敗という名の、成功であったのだ。」

とういポジティブな解釈に変えてしまうのである。そう、過去は変えられるのだ。ダイエットに失敗した人は、それを悪いことだと解釈するから、自分は意志薄弱であると思い込むんである。「痩せたいという強い欲求に打ち勝った」と解釈すれば、鋼鉄の意思を持つ自分になれるではないか。

とにもかくにも大切なのは、今を楽しむことだ。僕たちには今しかないのだ。これは決して短絡的に生きることを勧めている訳ではない。未来に投資するというのは、未来に投資するという行為を今楽しむという行為だ。未来のために今苦しいのでは、正しい選択とは言えないだろう。

自分を楽しませるというのは、人生をよりよく生きてゆく舵のようなものだ。わざわざ自分が苦しむような選択や解釈をする必要はない。常に自分に良し、他人に良し、社会に良しという三方良しの選択と解釈を続けていけば、人生はバラ色である。

ところで、未だにパンツを下ろす時に妙な緊張感が背中を奔るのだけど、これどうやったら解釈を変えられるだろうか。

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あの日、僕は白ブリーフを履いていた。

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