正月休みを堪能するイケメンの哀愁。


正月の祝いで実家に帰ってきている。かつては十数人の来客に賑わった山本家も時代の流れとともにその形を変え、ここ数年では親父の弟さん家族が顔を出してくれるだけの、ミニマムで穏やかな正月を迎えている。

山本家の正月といえば、カラオケが風物詩であった。レーザーディスクという一昔前に一斉を風靡した情報媒体を読み込む機器とオーディオセットがあって、夜な夜なカラオケ大会が開催されていたのである。

しかしそのカラオケシステムも数年前に煙を吹き、数十年に渡るその機器人生の幕を閉じている。そのためここ数年間、山本家の正月は静かに、御節をつつき酒を食らう普通の正月となっていたんである。

しかし、そこは僕もミュージシャンの端くれ。今年は僕がギターでリクエストのある演歌や唱歌の伴奏をし、家族を感動と興奮の渦に巻き込もうとサービス精神を燃え上がらせた。

目と目を合わせ、せーので演奏をする。その昔ギタリストだった父はともかく、他のみんなは生演奏で歌を歌ったことがあるまい。これでも僕はプロであるから、その気遣い、その手腕に、家族の絆はより深く強いものになるだろう。僕はその思いで、馬鹿でかいギターを担いで実感に帰ってきた。

写真 2014-12-30 22 48 55

・マイク:SHURE SM58
・PAミキサー:YAMAHA MG06X
・カラオケシステム:UGA NMO-R20

なんかメッチャ=スゴイカラオケ導入されてた。

スナックで使われていたものが、そのスナックが潰れるということで廃棄されるはずだったところを、父の知り合いが引き取ったものらしい。この夏くらいまでネットに繋がっていた機会だから、準新曲くらいの鮮度の曲が大量に入っている。もちろん、演歌や唱歌のラインナップも抜かりない。

っていうか何マイクSM58って何。ライブハウスで超使ってるやつだけど。レコーディングとかで超使ってるやつだけど。どこで買ってきたの、つーかこんなマイク一般家庭のカラオケに売りつけたヤツ何考えてんのせめてスイッチ式のにしなさいよ。

・・・ともあれそういう訳で、今年の我が家の正月は古今東西の圧倒的な曲量を好き放題歌い放題。北島三郎で拳を握り、科学忍法火の鳥で、オブラディがオブラダであると言い張りつつ、それはそれは賑やかに過ごしたのであった。

正月休みも今日で5日目。未だギターはケースから取り出されていない。