奴らは空からやってくる

空の交通ルールが作られはじめているらしい。

少し前から噂になっているドローンによる宅配サービスの実現のため、関係企業や団体がドローン同士の衝突や墜落を避けるためのルール作りを始めているそうだ。

昨今叫ばれる流通業者の負担軽減や道路上の交通事故減少、混雑による宅配の遅延減少などが期待されている。

自分が生きている世界が、かつての未来なのだと、しみじみ思い知る。
 
 
 
話しは変わるが、僕は東京があまり得意ではない。

数時間でも滞在すると、なぜだか気持ちが落ちてしまう。

妻と2頭のチワワのためにそんな甘いことも言っていられないから気合いを入れて頑張るのだけど、東京を歩き回っていると気持ちから余裕というか、隙間というか、そういうものが失われて疲れ果ててしまうのだ。

そしてその度に青く優しく広がる生まれ故郷の空を思い出しては、いつかあの空の下に帰りたいなどと、一昔前の演歌のようなことを思うのである。

風が吹き、木々がさざめいて、水が流れて山の獣が吠える、あんないいところは他にない。
 
 
 
国は2020年にドローンによる宅配の実現を目指している。

仮に年間約35億個の荷物を配送する場合、市街地1平方キロの上空を1時間に100台が飛び交うことになるのだとか。

当然、首都圏の空はドローンでいっぱいになるのだろう。

僕はそれが、ちょっと嫌だ。
 
 
 

(朝日新聞 2017/6/23 7面)