【情報管理術】いろいろな場所で生まれる、いろいろな形の情報を、まずは「受け入れる」

情報は、あらゆる場所からあらゆる形であなたのところにやってくる。たとえば

  • 家族から口頭で伝えられるお願い事
  • 上司から紙のメモで差し込まれる作業指示
  • クライアントからメールで届くプロジェクトの概要
  • 歯を磨いている時に思いついたちょっとしたアイデア
  • ケンタッキーのLINEクーポン
  • 国民健康保険の支払い用紙

などなど、数え上げればキリがない。放っておくと、その形のままそれぞれの場所で積み上がり、いずれ忘却の彼方へと消え去っていく。

かと思えば、ふとした時に再び目の前に現れて、命に関わる窮地をもたらす(妻との約束や記念日を忘れていた時など)。

どうすれば全ての情報を取りこぼさずにいられるか。答えは簡単だ。全ての情報を、ひとつの場所に、同じフォーマットで格納すればいい


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「思い出し」の回数を減らす

学校教育の中で重要視されていながら、実際の生活の中では減らせば減らすほど楽になる能力がある。それは「思い出し」だ。

人間の脳は、一度インプットされた情報をそうそう忘れないようにできている。全て覚えていると言ってもいい。

難しいのは「思い出し」である。一度水面に沈んだ記憶を海馬の海の底から拾い上げるには、一定のMP※が必要だ。「重い」「多い」「ややこしい」情報ほど、必要なMPは多くなる。その結果、僕たちは「思い出し疲れ」を起こすことになる。

【※MPとは】

人がものごとを考える時に消費するエネルギーのこと。RPGのゲームで魔法を使う時に消費するMP(マジックポイント)になぞらえてみました。スタンフォード大学のケリー・マクゴニガル先生は「意志力」と呼んでおりますね。

近い概念に、HPがあります。その辺りの話しはまたいつか。

大抵の記憶は「思い出し」の後にタスクとなり、処理をするというプロセスを経る。そこでもたくさんのMPが必要だ。「思い出し」にMPを使っていては、処理の質が落ちかねない。

「思い出し」を楽チンふふふん的に行えるかどうかが、その後のプロセスに影響を与えている。この事実を知る人は、実はとても少ない。

全ての情報に形を与える

具体的にどうするかというと、メモを取る、ということになる。個人的にはスマホのメモアプリをおすすめしているが、紙のメモでも十分だ。

ん?なんだそんなことか、というような顔をしているね。そう、そんなことだ。目新しくもなく、革新的でもない。そんなことで僕の人生は変わったし、今あなたの人生も変わろうとしている。

情報が自分の形を持っている、、、つまり、一枚のメモになっているというのは、素晴らしいことだ。そのメモさえ見れば、あなたは「思い出し」をしなくていいのだから。

「思い出し」の機会が減れば、「思い出し疲れ」は起こらない。その結果、タスクの処理を軽やかに行うことができるようになる。その効果は一度体感すると、もう元には戻れない。

何も考えずに全てをメモする

メモを取る習慣を継続するに当たって、非常に大切なことがある。それはメモを取る瞬間に、その情報をメモすべきかどうかの判断をしないということだ。

先ほど「思い出し疲れ」の話しをお伝えした。実は判断にもMPが必要で、判断を続けていると「判断疲れ」が起こる。しかも、情報は常に入り続けてくる。あなたが元気でない時、MPが枯渇している時にやってくる情報だってある。

だからこそ、「メモを取るかどうか一瞬でも迷ったらメモを取る」というルールを持つことをおススメする。一度やってみると分かるが、判断をしない楽さや、「メモを取った」という事実がもたらす安心感は想像以上だ。

それに、そもそも情報の価値は、あなたの手元にやってきた時点では分からないものだ。判断は必要ない。「む?」「お」「ふむ」と思ったら、全てメモする。これが一番楽チンなんである。

メモを一ヶ所に集める

情報をメモにして形を与えたのは、整理をする際の「思い出し」をしないでいいようにするためだ。そのメモがシャツのポケットや、バッグの中、リビングの机の上などに散乱していては、整理がしづらいままなのであまり意味がない。

そこで、「取ったメモを一ヶ所に集める」ということをする。アナログでメモを取っている人は、メモ帳のそのページをビリっとやぶって、毎日寝る前に適当な箱(IN BOX)に放り込む。デジタルの場合、現状ツールはEvernote一択だから、IN BOXノートブックを作ってそこに放り込む。以上終了である。

これから毎日「INBOXを空にする」という動作を行うので、メモを取る時同様、迷ったらIN BOXに放り込めばいい。ここでも迷いは不要だ。

おわりに〜オープンリストとIN BOX〜

今回の記事では、僕たちは情報が発生してから整理するまでの間にある、いわば「情報を受け入れる」プロセスの概要と要点について対話を重ねた。

情報管理術はどのプロセスにも明確な役割があり、おざなりにできないひとつのシステムである。大変そうに見えるのは理解している。それでも僕が胸を張ってこれを紹介するのは、情報管理術は努力すればするほど楽になるという性質のものだからだ。そういう努力は、正しい努力だと信じているからだ。

少なくとも今回シェアした「情報を受け入れる」プロセスを実践してみるだけでも、自分が得た情報を「思い出し」をすることなく、俯瞰できるようになる。アナログにせよデジタルにせよ、大した準備も必要ないので、気まぐれに試してみてもらえるとうれしい。

そうそう、そろそろ言葉のご説明をしなければ。

●オープンリスト

→外部からの情報がどんどん入ってくる「フタの空いた箱」の意。メールの受信ボックスや家のポストなどなど、複数ある。

なお、「書いたメモを即IN BOXに放り込む」ことも結構あるので、IN BOXもオープンリストの一部ということになります。ちょっとややこしいね。

●IN BOX

→複数のオープンリストに入ってきた情報を全て一旦格納する場所。「今日自分の手元にやってきた情報が全て見渡せる」もの。

次回はこのプロセスのもう少し具体的な運用を、僕が実際にやっている手法をご紹介しながら見ていきたいと思う。今日も読んでくれてありがとう。またね。

メモ帳の画像


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