崖から突き落としてもらうことが必要なタイミングってあるよね

僕ってば超ビビリのシャイボーイなので、基本的に初めてやることや初めて会う人の前では緊張します。ほんで、これまでの人生の中でビビリにビビリ倒したのが、ミュージシャンとしてライブデビューした時なのです。

僕が初めて人前で演奏をしたのは、奈良県の大和高田というところにあった、スカーフェイスという小さなライブバーでした。音楽の専門学校で出会った友だちのしょーちゃんのお誘いで、同じく音楽仲間の松尾氏と三人の対バンです。

お誘いをしてもらった時、凄まじい恐怖を覚えたのを今でも覚えています。でも、専門学校まで来てこのまま何もせずに終わるのは絶対に違うと思い、平静を装って

「で、ほ、ふ、でるよぅ?」

と答えました。「よ」が裏声だったし、アングルによっては喉元まで上がってきていた心臓が見えたかもしれませんが、持ち前の演技力でなんとか緊張を悟られずに済みました。たぶん。

ところが、ライブ当日はんもうひどいもので、リハの時からガッチガチ。ここまで来ると平静を装う気力もなく、「助けてくれェェェェエ‼︎‼︎‼︎」と一人阿鼻叫喚状態。僕は意味不明な言い訳をゴリゴリ吐きながら、ほぼ気絶した状態で30分のステージを過ごしたものです。

突き落としてくれたからミュージシャンになれた

その後僕は経験を重ねて事務所に所属したり、フリーのミュージシャンとして独立したりするのですが、それもこれも全てあの時しょーちゃんと松尾氏が僕を崖から突き落としてくれたおかげです。しかもありがたいことに、(同じライブでの対バンですから)一緒に崖から飛び降りてくれたのです。

一人だと、僕は絶対飛び降りることができませんでした。飛び降りなければ、音楽を仕事にするという、一般的には得難い経験をすることもできませんでした。

しかし、僕が何もしなかったかというと、そうではないのです。僕はしょーちゃんが対バンのお誘いをしてくれたあの時、大いにビビりながらもこう言ったのです。「僕をここから突き落としてくれ」と。

メンタルブロックを癒される間も無くブログを開設された人がいるらしい

自分の考えや意見をアウトプットすることに抵抗を感じる人って、結構いるらしいです。僕はmixiとアメブロの二強時代からブログを書き続けてきたのでよく分かりませんが、とにかくいるらしいのです。

今僕の個人セッションを受講している人の中にも、そんな方がいました。その方は、半年以上前から、ブログを始めたい、でも始められないというところで、ずっと悶々としていたらしいのです。

セッションの冒頭、僕にはその方の「突き落としてくれ」という声が聞こえた気がしました。その瞬間、見えたのです。笑顔で僕を突き落としてくれたしょーちゃんと、当たり前のように一緒に飛び降りてくれた松尾氏の顔が。

一時間後、その方のブログが開設され、4記事分のネタが用意されていました。作業を進めている間、折々はわはわとしているその方の表情が昔の自分とダブって、とても微笑ましく感じられたものです。

記事を公開するまで辿り着けなかったことはやや残念ですが、大丈夫なのです。だって、僕は今その方と同じ崖から飛び降りているのですから。

仲間ってたぶん、そういうこと

セラピーとかカウンセリングの観点で考えると、自分のアウトプットができない理由を探ったり、アウトプットができない自分に共感を寄せるというアプローチが正しいのかもしれません。もちろん必要と判断すれば、そんなアプローチを取ります。

だけど、そうじゃないタイミングもあるのです。行動したい。でもできない。そんな時は、身近にいる仲間に突き落としてもらうといいかもしれません。

それで人生が変わるかどうかは知らんけど、少なくとも、次の崖には行けるもんね。



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