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自信の持ち方は分からないけれど、自信がない状態がどんなのかは分かる
「自分を信じろ」って、よく聞きますね。アニメや特撮の主人公が「そうだ…俺は…!」なんて言って一皮剥けたりするのは、たいてい「自分を信じろ」って言われた直後だったりします。
あなたは自信のある人でしょうか。僕は「自分を信じろ」と言われても全然信じられなかった人です。っていうか、自分を信じるって抽象的すぎて、ハッキリ言って意味が分かりません。どんなにそうしようとしても肩に力が入るばかりで、自分の信じ方なんて、ぜんぜん分かりませんでした。
じゃあ逆に、自信がない状態なら、分かるのではないか。何てったって僕は今自信がないのだから。そんなところから、自信の研究は始まりました。
自信を紐解くために、「自分を信じない」瞬間に注目してみる
さて、自信を考えるに当たって、この「自信」という言葉が邪魔でした。「自信」の意味が分からないのです。「自信=自分にはないもの」というだけの認識でしかありません。そんな切ない場所が、僕のスタートラインでした。
そこで、「自信」という単語を「自分を信じる」という文章に開いてみました。相変わらず「信じる」という感覚がよく分かりませんが、これならまだ手のつけようがありそうな気がします。
続いて「自信がない」を同じように開いてみると、「自分を信じていない」という文章になりますね。もう少しシーンを限定した方が考えを進めやすそうなので、「自分を信じない」というアクション的ニュアンスを持たせてみましょう。
自分を信じないというのは、「行動しない」「気分の下がることばかりに注目する」ということ(僕の場合ね)
さて、言葉が定まったら、いよいよその中身に詰め寄ってみましょう。僕が「自分を信じない」という言葉から連想するのは、
- 何かアイデアが浮かんでも、それを広げたり実行したりしない
- むくむく湧いてくる不安に引っ張られて行動を止めてしまったり、気分の下がることを考えてる
といったことです。そうそう、ダメだなあとか、がっかりーとか、やっぱり今回もーとか、そういう感じで何もしないまま、僕は気分を落としていて。それがうまく表現できたような気がします。
ではでは、ここで見つかった2つの文章を土台にして、「自分を信じる」という行動を紐解いてみましょう。
自分を信じないベースの行動をひっくり返す
紐解くと言ってもやることは単純で、先程出した言葉をひっくり返すだけです。つまり
何かアイデアが浮かんでも、それを広げたり実行したりしない
→何かアイデアが浮かんだら、すぐに広げたり実行したりする
むくむく湧いてくる不安に引っ張られて行動を止めてしまったり、気分の下がることを考えてる
→不安が湧いてきても、行動を止めない。気分の下がるようなことは考えない
ということでしょうか。聡明なあなたなら、きっと気付いたでしょう。そう、これって自信がある人の生き様そのものです。
ってことはつまり、この2つの行動を少しずつでもやっていけば、少なくとも表向きには自信のある人に見えるはずです。いよいよ自信の研究は、考察から実験のステージに進んだのでした。
全部のアイデアをメモしてタスクにするようにしてみたら、生きてる感が出てきた
僕は真っ先に、EvernoteとFastEver2というアプリをセットしました。Evernoteはもはや説明の必要のいらない情報整理のためのデジタルノートアプリ。そしてFastEver2は、そのEvernoteのノートを指定して軽やかな挙動でメモを放り込んでくれるメモアプリです。
僕は仕事中でもプライベート中でも何でも、何かアイデアを思い付いたら殴り書きをして、全てEvernoteに放り込むようにしました。そして毎日翌日のスケジュールを作る時に、5分でいいからそのアイデアを実行できるタスクを作るようにしたのです。
そんなことをしばらく続けていたら、ある日自分のアイデアを生かすことが当たり前になっている自分がいることに気付きました。そして、それはすごく心地の良いことだったのです。
さらにそんな生活を続けていると、ある瞬間にそれまでの価値観がひっくり返るような発見をしました。
それは、アイデアや願いが叶うことは、実はそれほど大切じゃないということ。アイデアや願いを叶えるために確実に行動を起こす自分がいるということを知っている、それこそが自分を信じるということであり、自信のひとつの姿であるということでした。
「自信」って、すごく軽やかなものだった
僕は思い切って(思い切ったのですよ)、今の僕は自信がある、ということにしてみました。その前提から見えてきたのは、僕は「自信」というものを、絶対的な意思の力とか、どんなにしんどい時でも負けない強さとか、そんなムキムキマッチョなものだとばかり思っていたということでした。
あるいは、大変な努力に裏打ちされた完璧な技術があって、常にそれを発揮できる機械のような精度があって、しかもぶっとんだ素晴らしいアイデアがバンバン出せて・・・みたいな、超能力が高いこと、だとも思っていました。
お恥ずかしながら、それらは全て勘違いでした。「僕の考えや感情を否定せず、耳を傾けて、共感したり、解決したり、達成したりするために行動を起こすよ、僕は。」そんな静かで軽やかな決意。メッセージ着信の通知が来たらスマホを持ち上げるのと同じくらい当たり前でお気軽な在り方。
少なくとも僕にとっての「自信」って、そういうものでよかったんでした。
あなたの「自信」はどこから
今回は僕が自信という謎の存在に向き合ってきたプロセスを一緒に辿っていただきました。いつもそうですが、あくまで僕のケースで、僕の物語です。あなたにはあなたのケースがあって、あなたの物語があるはずです。
あなたは「自信」と聞いて、どんなことを思うでしょうか。いつか、あなたの考えや物語を、じっくり聞かせていただきたいものです。
それでは、また次回。
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