くさったしたいが仲間になりたそうにこちらを見ている。

堅めの文書ばっかり書いてると、やぁやぁたまには柔らかいものもいっときましょうよ、ってなる。
剛柔一体ってやつです。
時として堅く！時として柔らかく！
あ、ごめんなさい、どうでもいいことで騒がないから、トーン落とすから逃げないで。

まぁしかしね、やっぱり柔らかさって大事なんですよ。
人間だって堅い骨と柔らかいお肉で出来てますから。
これが肉だけだとなんかちょっと自分の形みたいなものに執着なくなっちゃって、

「あれ？昨日と形違うくね？」

みたいになったりしてね。
イケメンとかブサイクとか、もうそんなレベルじゃなくなっちゃうっていうか、それは人類とはまたちょっと違う可能性っていうか。
だからって骨だけになってみたら、それは何ていうかその、生き物なのかなって。

やっぱりね、堅さと柔らかさのバランスって大事なんです。
ほら、少し前に頭突きで瓦を割るお姉さんがよくテレビに出てたじゃない。

で、僕も空手やってたでしょ？やってたのよ。二段とか持ってるの。黒帯なの。
それで、あー最近の空手は頭突きとかするんだぁなんて思って見てたんだけどね、あれもやっぱり堅さと柔らかさじゃないですか。

お姉さんキレイで細身だから、フワフワしたもの着てもらってね、柔らかくするの。
で、そっから頭突きでしょ？
頭突きとか、どう考えても堅いでしょ？
このギャップにやられちゃうんだよね。
瓦になりたいとか言い出す変態も出てくる。
僕？いや僕は瓦になりたいなんか思わないですよ。お姉さんちの便座で十分です。

そう、でね、何が言いたいかって
色んな人が勘違いしてるんだけど、男って強い女の人が好きなんですよ。

何回振っても寄ってくる男っているでしょ？
女の人はそいつのこと好きじゃないから色々ボロクソに言い始めるんだけど、それがよくないの。

「あんたなんかどうでもいいの！」

みたいなさ。
それで男の方はシビれちゃうの。
んもうギュンギュン引き込まれる訳。ギュンギュン。

かといって優しくすると付け上がるから、いちばん良いのは新しい男を作って見せつけることなんだけどね。
でもイライラギスギスしてる時って、モテないでしょ？普通。
そんな時に惚れ込んでくるヤツがいたら、それは今付きまとってきてるヤツと大して変わらないよね。

ドラクエで言うとね
戦闘の度にくさったしたいが仲間になりたそうにこっちを見てる、みたいな。

「なかまにしますか？」

って聞かれていいえ連打してて、何ならメラゾーマとかイオナズンとか使って出来るだけ凄惨に倒してるのに、それでも立ち上がってこっち見てる。
そんな感じ。

そんなのを隣で見てるうちに、周りの人も逆に感動し始めちゃってね。

「もういいじゃん、あんなに想ってくれる人中々いないよ？一回くらい付き合っちゃいなよ」

とか言い出す始末。
いや、無理だから。
仲間にした覚えのないくさったしたいもずっと後ろから付いてきてるから。
エンカウントしたモンスターがスライムとかでも、戦闘終了後に仲間になりたそうな顔して出てくるから。
これ以上いらないっていうか、今のもいらないから。
ねぇ誰かニフラムとか使えないの？みたいな。

まぁ結論はないんだけど、くさったしたいに好かれてる時は、くさったしたいに好かれるような自分になってるってことだよね。
香ばしい腐臭とか、やっぱ出てたりするもの。

グレートドラゴンとか、キラーマシーンとか、ねじまきドリとかね、いいヤツを仲間にしたかったら、やっぱりいいヤツが仲間になりたくなるような自分にならなきゃいけない訳ですよ。

「じゃあお前は何だかんだで彼女に惚れてんのか」

って話しになるでしょ？
まぁそう言われたら何にも言い返せないんだけど。あれだよね、偉い人が

「人って人生の修行のために、いちばん自分と合わない人とパートナーになるからね」

なんて言ってて、あーーーーって思ったよね。
嫁さんが自分の言うことを聞くことほど、不幸なことはない。みたいな。

だからほら、僕ァ幸せなんだよ。
そうなんだよ。
何だよ。
泣くなよ。