【縛り愛・ポケットモンスター】#2 無能なピカチュウ、有能なイシツブテ(ハナダアシティ〜クチバシティ)

期待していた人材がその期待通りに働かず、とりあえずで確保した人材が見事な働きをすることは、よくあることだと思う。

ちなみに僕は前者である。目が強くて声が通るし、体もゴツいので、普通に話していると妙な説得力を感じるらしい。他方仕事となれば、それはもうバリバリのADHDだから、飽きると作業できなくなるし、人間関係も苦手です。

できたら期待には応えたいのだけど、まあ、応えられない期待に応えようというのも不幸の始まりかなと思うので、最近はそれで落ち込むこともすっかり減ったけど、20代の頃はずいぶんと悩んだものである。

ポケットモンスターファイヤーレッドのハナダシティ〜クチバシティを攻略した今回のプレイの中ではそういう、チクリと心に刺さった思い出が視界の隅にちらついていた。

というわけで、YouTubeチャンネル『YutaNのサブカル流し』の企画、【縛り愛・ポケットモンスター】の進捗ブログリストです。


【縛りルール】
ゆうさく:進化するポケモンのうち、第一形態のみ使用可能
YutaN:ノーマルポケモン限定、戦闘におけるわざ・ひでんマシン技の使用禁止

#1 初代ポケモン縛りプレイ始めました(ゲームスタート~お月見山)
#2 無能なピカチュウ、有能なイシツブテ(ハナダアシティ〜クチバシティ)


当記事のもくじは↓↓

ホラー映画なマサキ邸

お月見山を下山してから息つく間もなくハナダシティ近隣の草むらを攻略する。レベル上げをしつつ何の気はなしにアーボとナゾノクサを捕まえたが、ここで捕まえたナゾノクサがこの後意外な活躍を見せることになる。

ゴールデンブリッジ攻略ではお月見山で捕まえたイシツブテが大活躍。ライバルのピジョンやリザードといった強力なモンスターを「いわおとし」で蹴散らす。勢い目指すは岬の端のマサキ邸。

マサキ邸のイベントはいつ来てもうすら怖い。散々いじられていることだけど、ザ・フライ的恐ろしさがあるし、分離できたからといってマサキの中に本当にポケモンが残っていないのか確かめる術はないし、マサキと合体してしまったポケモンが何なのか、その後どうなったのか、結局明かされないし。

これがホラー映画なら、マサキ邸を出てすぐのところにある桟橋でイチャついているカップルは、真っ先に狂気の犠牲となるだろう。

乱高下するワタクシ的ポケモン株式市場

ハナダジムはピカチュウで攻略するつもりだったが、ここで活躍してくれたのが、ナゾノクサだった。んもう出てくる水ポケをすいとるすいとる。何をどうやって吸い取っているのかは詮索しないとして、それにしても、ジムトレーナーだけでなく、カスミのヒトデマンを吸い倒し、スターミーをまひ状態にした挙げ句、HPを半分近く削ってくれたのは、嬉しい誤算だった。

残念な誤算だったのは、後任を任されたピカチュウが電気ショックを一発当てただけで撃沈したことだ。「みずのはどう」を受けてHPが残り10程度になり、混乱し、自分を攻撃して倒れた。ワタクシ的株式市場で、ピカチュウ株が大幅下落です。

その後パラスで止めを刺そうとしたけど、これも「みずのはどう」一発で撃沈。もうどうでもいい気分になり、オニスズメでつつき倒し、ハナダジム攻略と相成った。オニスズメがめっちゃレベル上がった

素早いディグダといやらしいスリープ

わざましん28「あなをほる」の獲得イベントを処理しつつ、クチバシティを目指す。目的はマッドサイエンティストがくれた「ふねのチケット」でサントアンヌ号に替え玉乗船することと、クチバジムの攻略だ。

道中、レベル16のビードル2匹と、キャタピーを連れたむしとり少年と戦闘になった。この編成から、もはや彼にはビードルとキャタピーをスピアーとバタフリーに進化させる気が一切ないことが推察される。進化系の第一段階ポケモンのみ使用可能という僕よりも、遙かに厳しい縛りルールだ。本物のマゾヒストである。

なお、彼のすぐ南西にはバタフリーをビシッと構えたむしとり少年がいた。軟弱者め。どくばりに100回刺されてしまえ。

クチバシティ到着後は機械的にディグダを捕まえる。この段階でじめんタイプのモンスターをディグダにするかイシツブテにするかという選択肢が生まれる。でんきタイプであるクチバジムを攻略するだけなら、正直どちらでもいい。ディグダのすばやさと、イシツブテのいわタイプ技合致を天秤にかけ、一旦イシツブテを選ぶ。いわタイプは遙か遠く、四天王戦で重宝するのだ。

西の広場でイシツブテのレベル上げをしつつ、スリープを捕まえる。相変わらず顔つきがいやらしい。今作はタイプ相性の優先的にはエスパーはそれほど高くないので、パーティには入れない。

船底で穴を掘り、サントアンヌ号を攻略

いよいよサントアンヌ号に乗り込んだ。ここでもイシツブテを育成しつつ攻略を進める。このタイミングでイシツブテに「あなをほる」を覚えさせた。この頃のポケットモンスターは現代の作品よりもハードで、わざマシンは使うとなくなってしまう。「あなをほる」は貴重な技なので悩ましいところだが、イシツブテをじめん・いわタイプの主力と据えた覚悟を見せる時である。

そういえば、「あなをほる」は金銀世代になると随分弱体化された印象がある。ダメージが少なくなったんじゃない?初代ポケモンではディグダに「あなをほる」を積んでおけば、とりあえずクリアに支障はなかったものである。エメラルドなど第三世代以降に制作されたファイヤーレッドでも当然弱体化の煽りを受けているだろうと期待せずに放ったら、鬼のような威力が出て驚いた。

陸上で穴を掘る。ディグダの穴でも穴を掘る。サントアンヌ号の船底フロアでも穴を掘る。もはやテロである。同船にはロケット団を追う国際警察のおじさんが乗船しているが、喫緊で取り締まるべき悪はサントアンヌ号の船底で穴を掘り続けているマサラタウン出身のポケモントレーナーです。

穴を掘っていたら、ついに進化の時が来た。イシツブテの背景が黒くなり、謎の光に包まれる。しかし今回のプレイは進化をさせないことがルールなのだ。無慈悲にBボタンを連打し、彼女の成長の機会を奪う(わが愛イシツブテはレディである)。

今後僕は彼女のレベルが上がる度に進化キャンセルをしなければならない。一度でも忘れて進化させてしまったら、また同じモンスターを捕まえて育成し直しとなる。そんなん、やってられんのよ。

船長室前のライバル戦もイシツブテの活躍で難なく突破。船酔い船長から「いあいぎり」のひでんマシンを手に入れ、下船する。そういえば、この船は一階に船乗りの”ユウサク”がいて、三階には釣り人の”タカフミ”がいる。”ユウサク”はもちろん僕の名前だが、”タカフミ”は僕の弟の名前である。もしかしたらサントアンヌ号には山本家が乗り込んでいたのかもしれない

彼が船乗りの”ユウサク”

豪華客船が汽笛をあげ、港に離別の哀愁が立ちこめる。初代ポケモンでも指折りに好きなシーンだ。僕は船底で何度も穴を掘ったことを思い出しながら、東へと消えていく船を見送った。乗務員はいつ船底からの浸水に気付くだろうか。山本家に幸有らんことを。

ゴミ箱に苦戦、マチスに快勝

クチバジムで厄介なのは、ジムトレーナーではなく、ジムリーダーであるマチスのライチュウでもなく、ゴミ箱の隠しスイッチシステムだ。でんき技はじめんタイプが一体いれば完封できるが、隠しスイッチはそうはいかない。

隠しスイッチは実に陰険なしくみでできている。ポケモン経験者の諸兄には説明不要だろうが、改めてその理不尽さを確認してほしい。

ジムリーダーマチスの部屋に続く通路を塞いでいる電気ロックは、5×3の計15個並んだゴミ箱の中から、ランダムで発生する隠しスイッチを2つ続けて続けて押さなければ開かない。1つ目のスイッチは15個のゴミ箱のどこかにランダムに発生し、2つ目のスイッチは、1つ目のスイッチの上下左右一つ隣りのどこかに発生する。

これだけ聞くと大したことがないように思われる。しかし問題は、2つ目のスイッチが既に調べたゴミ箱にも発生するということだ。つまり、ゴミ箱を端から順番に調べていって、あるゴミ箱で1つ目の隠しスイッチが発生した場合、ひとつ前に調べて「なにもない」とされたゴミ箱にも、2つ目の隠しスイッチが発生しうるのだ。

これが直観に合わないうえに、完全に運ゲーである隠しスイッチヒットの可能性を引き下げる要因となっている。僕はこのクチバジムのシステムが実に嫌いだ。金銀クリア後のサービス要素であるカントー地方のクチバジムでは、隠しスイッチシステムが故障していてロックが開きっぱなしになっていたが、それを知った時は小躍りして喜んだものである。

ということでゴミ箱を漁り続けること約5分。開いたロックの奥にいた胡散臭い外国人を2分で始末し、オレンジバッチを手に入れた僕は、ポケモン大好きクラブ会長の戯言に付き合い、自転車引換券を手に入れた。

ということで、今回はここまでです。また次回!


【縛りルール】
ゆうさく:進化するポケモンのうち、第一形態のみ使用可能
YutaN:ノーマルポケモン限定、戦闘におけるわざ・ひでんマシン技の使用禁止

#1 初代ポケモン縛りプレイ始めました(ゲームスタート~お月見山)
#2 無能なピカチュウ、有能なイシツブテ(ハナダアシティ〜クチバシティ)