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P.68:惚れた腫れたすったもんだ(2018/10/28)
恐ろしき内輪差
原付で当時の彼女の家に遊びに行く途中で、トラックの内輪差に巻き込まれて歩道に原付ごと倒れ込んだ。明らかに僕が無理に突っ込んだせいである。しかもトラックに接触する前に自分から歩道に飛んだので、左の膝がズルムケた以外は大したダメージはなかったのだった。死ぬほど怖かった。
出合い頭の毒針
劇団で公演の練習に関わり始めた最初のころ。原付でぶいぶいと田舎道を走っていたら、首の右側にバチンと何か軽いものが当たった。葉っぱでも飛んでいたのかと思ってあまり気にせずに走り続けていたら、まもなく視界がぼやけ、身体が熱っぽくなってきた。
急転直下とはこのことであるなあと不思議がっていたら、信号待ちをしている時に首の右側に何かがくっついていることに気付いた。つまんでみると、どうやら皮膚に刺さっているようである。恐る恐る引き抜くと、それはどう見てもミツバチの腹部分であった。
「ハチに当て逃げしたら毒をもらったのか!」
なんて、劇団の誰かに笑われた気がする。翌日にも引きずるくらいキツかったから、バイクに乗られる方は注意されたし。
美しき汗と魂
高二になった僕は、毎朝早めに武道館に入り、道着に着替えて千本突きをしていた。その当時の僕の体感覚へのコミットぶりはかなりの精度だったように思う。人の動きを見れば、どうすればそのように動けるか、考えなくても身体で表現できたので、一通り演じると10分くらいかかる空手の演舞も、2、3回見れば覚えてしまえたものだ。
全ては女子に「凄いね」と言われたい一心であった。
万引き犯確保
エロ本万引きしようとしたら捕まってすっごい怒られた。
劇場型日本史講義
日本史の教科書の「日」の字の上下線を消してH本史に変えるとか、そんなことばっかりしていたら、高二の時に素敵な日本史の先生に出会った。
その先生はただ教科書を読むのではなく、その時その場でこの人たちがこーんなやり取りをした…のかもね、的な小芝居をしながら、授業を進めてくれたのだ。別に信長と家康を演じ分けたりはしないのだけど、小芝居の後に「そういうことでこの法令が出て…」なんて言われたら、納得感もあるし、身にも付く。
日本史が面白いというよりは先生の授業が面白くて、日本史は数少ない、楽しみな授業のひとつになった。H本史の教科書しか持ってなかったけど。
こういうのが書けるようなセンスはなかった。
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