鍵の取り扱いにおける注意事項。

千葉に住んでいたころ僕は、5本の鍵を持ち歩いていた。
自転車の鍵が1本、盗まれたバイクの鍵が1本、どこのものか不明な鍵が2本、自宅の部屋の鍵が1本だ。
この中で最も重要度が高いのは自宅の鍵である。
これが無ければ家に鍵を掛けられず、空き巣や訪問販売や突然訪問してくる彼女といった不安の三柱を閉め出すことができない。

ところがある日、この三柱の中でも最も大きな柱が排除できなくなった。
彼女が部屋のスペアキーを作って渡せと言い出したのである。
僕のいいところは従順なところであるから、早速街の鍵屋に行って部屋のスペアキーを作ってもらった。
それを彼女に渡すと、

「これでいつでも来れるな」

と言って片口で笑った。

鍵というのは素晴らしい発明である。
小さな鉄の塊ひとつで敵を自宅から閉め出すことができる。
しかし欠点もある。
自宅の中にいる敵を閉め出すことができない。
もし上手く鍵をしめることができても、持っているスペアキーでもって鍵を開けて入ってくるのだ。
強大なモンスターが閉じた扉をたたき壊して侵入してくるのと結果は同じである。

ある日僕が仕事から帰ってくると、翌日から来る予定であった彼女が1日フライングでやって来ていた。
僕は戦慄した。
万が一僕に美人で優しくおしとやかな愛人がいて、「明日から怖い人が来るから今日はちょっと多めに甘えちゃうぞぉ」などと言いつつ帰ってきていたら、死人が出ていたところだ(死ぬのは僕だ)。
自分に美人んで優しくおしとやかな愛人がいなかったことに胸を撫で下ろしていると(知人まで輪を広げて調べてみても見つからなかった)、部屋の奥にいた彼女が買い置きしていたポテトチップスを食べながら喉が渇いたと主張した。
この分では冷蔵庫の中においてあったプリンも無事ではあるまいと覚悟を決めたものだ。
鍵の取り扱いには、充分注意すべきだ。

写真 2014-07-14 13 19 58

今持っている唯一の鍵。机の鍵なんだけど、その引き出しは空っぽである。

Information

今後のライブ予定。

《ハウスライブ》

・毎月第4月曜
※次回の開催は7/28
→大阪南森町「D45」
http://d45.biz
→20時〜30分間
→お席代500円+何かしらオーダー

・奇数月第2土曜日
※次回の開催は9/13
→和歌山市「AbbeyRoad」
http://www.abbeyroad.jp/main.html
→21時〜20分ステージを3〜4回
→お席代500円+何かしらオーダー

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