割とどんなことでも習慣化できるようになる、超シンプルなテクニック「トリガー&ゴー」について

ゆうさく
ゆうさく
あけおめーーー!

毎日やると習慣化したいことがあるのに中々できない。そんな悩みに即効く薬がある。僕が勝手に「トリガー&ゴー」と呼んでいるテクニックだ。「レッツ&ゴー」ではない。ソニックもマグナムも出てこない。念のために言っておくが、トライダガーも出てこない。

まず付箋とペンを用意して、自分が新しいく習慣にした行動の冒頭2〜3アクションをメモする。その付箋を、新しい習慣を取り入れたいタイミングの直前のタスク中に目に入る位置に貼り付けておく。

これだけで新しい習慣が面白いほど身につくようになる。詳しいところを解説していくので、ぜひ試してみてほしい。

仕事から帰ってきたらブログ記事を書く習慣を身につけるための「トリガー&ゴー」

数年前、「毎日家に帰ったら昼間に書いていたブログの下書きをフィニッシュする」という習慣を身につけようとした時、僕は付箋にこんなメモを書き込んでいた。

・PCの前に座る
・PCの電源を入れる
・メモアプリを開く
・最新記事の下書きを読み返す

このバカみたいな行動の指示のひとつひとつを、アクションコマンドと呼ぶ。僕はこのメモを洗面所の鏡に貼り付けて、手洗いをしたらすぐに手に取り、何も考えずに上から順番に実行していった。やることといえば、それだけだ。「何も考えずにやる」のがポイントです。

どうして考えてはいけないのか。たいていの場合、仕事終わりの僕はコンディションがよろしくない。疲れていたり、くたびれたりしていて、何もしたくないという気分を抱えている。意思の力も非常に弱まっているタイミングだ。

だから思考を挟む余地を残すと、「他に何かやるべきことはないか」「疲れているし、少し休んでから」「アマプラで途中まで見ていたゴールデンカムイの続きが気になる」といった考えがやってきて、習慣の定着を阻んでしまう。意思力の弱い僕がこのタイミングに新しい習慣を取り入れるには、建設的に思考を放棄できる工夫が必用だった。

勢いさえつけばこちらのものだ。メモに従って下書きを読み終えたころには、ほぼ間違いなく記事を書きたい気分になっている。後はその気分に従って執筆を始めればいい。2〜3週間も続ければ、体が新しい動きを記憶してくれる。オートマチックに動くようになる。習慣化が完了する。

小学1年生でも見ればできるくらい、親切な作業指示を作っておく

ブログを書くことを習慣化したいのだから、メモするアクションコマンドは「ブログを書く」だけではダメなのか。ダメなのだ。

例えば、この記事を書いている今この瞬間の僕なら、「ブログを書く」というメモだけでも執筆を始められる。きっと今のあなたも、そんなモードだろう。

それが、一日仕事をして帰ってきたタイミングの自分だと、どうだろう。体力も精神も削れたロクでもないコンディションの自分は果たして、「ブログを書く」というメモを見て、安定的に行動できるのか。

おそらく答えは「できる時もあるし、できない時もある」ではないだろうか。

どのようなコンディションでも100%やりたいことを実践するというのは、言葉としてはカッチョいいが、自分の人生で活用するには少々素材的過ぎる。獲れたイノシシそのままドーンという感じだ。もう少し調理しなければ、素人で凡人の僕には食べられない。

試行錯誤の結果たどり着いたのが、習慣化したいアクションを徹底的に砕き、その冒頭の3〜4アクションを親切な作業指示として付箋にメモしておくということだった。

どれくらい親切ならいいか。小学1年生が見てもできるくらい細かく具体的に、というのが僕の答えだ。だから僕は自分への指示に、わざわざ「PCの前に座る」と書き込む。そうしないと、コンディションが下りに下がったあっぱかぷーの僕は言うことを聞いてくれない。

これが「トリガー&ゴー」の「ゴー」の部分である。順番が逆になったね。許してぴょん。

実践したいタイミングの直前に付箋が目に入るようにする

付箋を貼る場所にも工夫が必要だ。かつて「仕事から帰ってきたらまずブログを書く」という習慣の定着を目指したが、実際のところ当時の僕は家に帰ってきてブログを書き始めるまでに、最低でも靴を脱ぎ、仕事道具を片付け、手洗いをするという行動を取っていた。あなたもまあ、そんな感じではないだろうか。

だから当時の僕にとって「帰ってすぐにブログを書く」とは、正しく言えば「帰って靴を脱ぎ、道具を片付けて、手洗いをしてからブログを書く」ということだった。

この場合、付箋が目に入って欲しいのは先述の通り、「手洗い」のタイミングだ。なぜか。作業指示書が持つ行動強制力が最も高いのは、その指示書を読んだ瞬間だからだ。

個人的な「やりたいこと」には、当たり前だが上司の作業監視がない。締め切りだって、破ったところで誰にも迷惑がかからない。

つまり、常に「やってもやらなくてもいい」という選択肢が、そこそこの存在感を放ちながら、僕たちの手の届くところに常駐している。個人的な「やりたいこと」は、常に強制力不足なのだ。

玄関で靴を脱いだ瞬間に付箋が目に入っても、「仕事道具を片付ける」「手洗いをする」をしているうちに、メモが持つ貴重な行動強制力が散ってしまう。だから、自分に指示を出すタイミンは大切なのだ。

計画を立てる自分と、それを実行する自分は、別人です

ここまで、「トリガー&ゴー」の要素である「トリガー」と「ゴー」について解説してきた。順番が逆になったけれど、かわいく謝罪したので許してもらえたと思う。

最後に、「計画を立てる自分と実行する自分は別人である」ということについて話しておきたい。

僕たちはつい、最高のコンディションの自分が処理する前提で計画を立ててしまう。断言するが、行動を起こすタイミングでコンディションが完璧に整っていることなど絶対にない。

体はどこか痛いし、心はくたびれているし、昨日見たアニメの続きが気になるし、家人は機嫌が悪いし、突然雨漏りが始まったりする。現実はそういうものだ。外的にも内的にも、障害だらけである。

僕たちはだから、その前提で計画を立てなければならない。行動する自分は、大変なのだ。やればいいと分かっているのに出来ない時の悔しさや、自己を否定したくなる辛さを、分かってあげてほしい。

「なんでできねぇんだ」
「いいからさっさとやれ」
「やりたいことやってんだろうが」

こんな三流のブラック経営者みたいなことを、大切なあなたに言ってほしくない。困難にあえぐ自分のことを一番分かっているのは、あなた自身なのだ。

実行する自分のことを分かってあげよう。可能な限り困難を取り除き、前向きな強制力を与えてあげられるように、工夫を重ねよう。それが計画を立てるあなたがやるべきことだ。

まずは、ペンと付箋を用意するところから始めてみるのはどうだろう。