わが愛しのAm P.16:はじめての針と糸(2018/08/04)

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心臓がおでこにある

保育所のグラウンドで友だちを追いかけていた時のことだった。僕はグラウンド側から保育所の建物に向かって、2段ほどのちょっとした段差を駆け上がったところで勢い止まらず、壁に頭から激突した。またその壁が平面でなくてきちんと角になっていたものだから、火花を散らしてひっくり返った僕の額からは、たくさんの血が出ていたのだった。

すぐに先生たちが集まってきて、僕は布だか包帯だかで頭をぐるぐる巻きにされた。特に痛みは感じなかったのだけど、傷口の辺りに心臓があるような、ドクンドクンという響きを強く感じていた。

先生のひとりが僕をカブの後ろに乗せて、病院まで連れて行ってくれた。生まれて初めてのバイクのケツだったと思う。そんなに長距離を移動したとは思えないのだけど、先生の背中越しに見る湯浅の町は、いつもとちょっと違う雰囲気なだあと、額に心臓を感じながら思ったような気がする。

十数年にわたる謎の現象のはじまり

どんな治療をしてもらったのかとか、母とどんな話しをしたとか、そういうことは全然覚えていない。後から聞いたら、針と糸で縫われたらしい、ということが分かった。今でも右側、髪の生え際に、ちょっとした傷跡のようなものが残っているから、これがその時の名残りなんではないだろうかと思っている。

この辺りからその後十数年間にわたって、僕は「体の右側に切り傷が付く」という不思議な現象につきまとわれることになる。非常にアヤシイ解決を見たのだけど、そのことが語れるのは、いつになるだろうか。このペースでライフブログを書き続けていたら、来年とかになっちゃうかもしれない。スピリチュアル的なお話しが好きな方は、気長に待っていていただきたい。
 
 
前髪を上げて額の傷後を見せている現在の僕の画像

ちらっとうっすら傷跡があるの、見えるかしら


 
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