米食品医薬品局(FDA)で少し前から騒がれていたトランス脂肪酸が規制された件。
流行の波に乗り遅れるなと各種メディアがこぞってトランス脂肪酸をボッコボコにしているが、小学生の頃給食のパンにはマーガリンが常備されていて、なんだか物足りない時はマーガリンを使わない友人から一袋丸々もらって舐めるようにカッ食らっていた男とは僕のことである。
胸に七つの傷のある男に「お前もう死んでんだかんね」と言われたような気持ちでニュースサイトを見つめる昨今であるが、そもそもトランス脂肪酸とは何者であろうか。トランスなどと言われると、トレーラーや戦車的がロボ的ななにがしに変型するのかな、などと想像せずにはいられないが、脂肪という言葉はやはり緩慢で、一歩及ばぬイメージを連想させる。加えて、最後の酸という言葉がからくりサーカスのフェイスレス司令を思い出させるため、頼りになるリーダーだけど実は悪いヤツ的様相を呈する。
なんだ、トランス脂肪酸ってメガトロンなんだ。
最新のメガトロン様。
何?説明が分かりづらい?ググんなさい。
トランス脂肪酸って何
と思ったので簡単に調べてみた。今更人に聞けない。
トランス脂肪酸というのはマーガリンや揚げ物に含まれている人体に有害な油のことだ。どうして含まれているのかというと、生成の家庭で発生してしまうことと、固まって崩壊しないという特性が品物を運ぶ時に便利だから入れちゃった、というものがある。そういえばマーガリンは植物性油で血液サラサラとかいっている割りに冷やすとかなり固くなった覚えが。
あと、善玉コレステロールを減らして悪玉コレステロールを増やすとか、心臓疾患の原因になるとか、細胞を壊すとか。何こいつめっちゃ悪いヤツやん。
調べるだに背筋の凍る思いである。胸に七つの傷がある男もちょっとムキになって「だからもう死んでるんだってば」などと言っている。
ほら、分かったから、そんな泣かなくてもいいじゃん。
とはいえ、ひとつ気がかりなことがある。今回トランス脂肪酸についての規制が通ったのは米国であるということだ。米国といえば、マックに行けばバケツ一杯のコーラをガブ飲みしたり、スーパーに行くとアイスクリームがキロ単位で売られているような国である。そもそも日本とは食文化が違いすぎるのではないだろうか。これもちょっと調べてみよう。
そんなに気にしないでいいんじゃないの。
あぁ、あったありました。ということで、日本と米国と、あと頼んでもいないのに出てきたEU諸国のトランス脂肪酸の摂取量関係の図。
※食品安全委員会資料より
図を見て分かる通り米国の調査年が10年以上前なんだけど。僕まだ高校生なんだけ・・・えっ
10年前ってもう僕高校生なのっ!?
取り乱しました。時間の恐ろしさを目の当たりにしたものですから。
ということで、調査をした年数が結構古いんでこの限りではないと思うのだが、日本は圧倒的に摂取量が少ない。米国とギリシャすげえな。なのではやり、今のところは過剰な摂取が問題になっているお国で立ち上がった規制でした。ということに。食のQ&Aさんのページにもこのような記事が。以下抜粋。
欧米諸国では食品への表示や含有量の規制が行われているケースがあります。一方、日本の食品安全委員会は、トランス脂肪酸の摂取量について、日本人のほとんどがWHOの目標である総エネルギー摂取量の1%未満であり、また、健康への影響を評価できるレベルを下回っていることから、通常の食生活では健康への影響は小さい。しかしながら、脂質に偏った食事をしている人は、留意する必要があるとの見解を出しています。
まぁつまり、欧米化が進んだ現代だって、基本的に日本食を中心とした生活をしていればそこまで気にしなくていいんじゃね?ということ。そこまで調べてないけど、トランス脂肪酸撲滅教みたいなこと言ってる人たちと乳製品業界の繋がりとか、どうなってるんですかねぇ。ワクワク。
結論。まだ死んでない。
では、問題の私試算である。小学校の給食でパンが出された比率を50%と仮定。うち70%にマーガリンがセットされていたとすると、ええと、そ・・・そんなに食べていない気がする。そもそもトランス脂肪酸は牛乳や牛肉、ラム肉なんかに含まれていたりもして、完全に接種しないようにするには乳製品も口にしないベジタリアンになるしかない。あと、菓子パンも食べない。揚げ物も食べない。あ、そういう表もありました。
※食品安全委員会資料より
ということで、僕の中で出た結論としては、そんなに気にしすぎちゃいけない、ということである。この図に書き込まれているモノを食べる機会の多い方はちょっと気をつけたらよいのではないだろうか、程度のものだ。よく言われることであるが、気にして神経をすり減らす方が、よっぽど健康に悪い。胸に七つの傷のある男も、「もう死んでるとか、ちょっと言い過ぎたかもしんないっす。サーセン。」と頭を下げている。
もしかしたらまた別の成分でマーガリンとバターの立場が入れ替わるかもしれない。健康の流行りとはそういうものである。深く気にしすぎず、食品選びの基準のひとつ、くらいの付き合い方をしたい。あと、勘違いは誰にでもあるから、あんまり気にすんなよケンちゃん。