6/28に神奈川県の海老名にある某バーで仲間のシンガーソングライターの家口リョウ氏と共同主催のイベントを開催することになった。
家口氏は東日本を代表する変態紳士として有名であるが、その実際は日本を代表する変態紳士であると僕は睨んでいる。その家口氏と共同でイベントを開催するに当たって、僕には大きな課題があった。それは、いかに氏の危険性を感じさせず、お客様に安心してご来店頂くか、ということである。ハチ公に股がる全裸でキメ顔の男が見た目ほども危険ではないからちょっと一緒に股がってみませんか?と声を掛けて回るようなものだ。
最悪の場合僕自身が罪に問われるような行為であるが、家口氏のやたらめったらな行動力のおかげで既にお店は押さえており、一緒に出演して下さるサポートバンドも着々と集まっているという。3ミリ間隔で地雷が埋まっている200メートルほどの廊下を匍匐前進して渡り切れと言わたら、きっと今の僕のような気持ちになるだろう。
ということで、僕はまずこの全裸男にコートをかけてみることにした。即ち、真の紳士である僕とのチャット式の会話を記録し、それを記事にしようという作戦である。それなら、遠目から焦点をズラして見れば、ただの様子のおかしい人に見えるはずでである。
それでは、お楽しみいただこう。
MooBeaチャットショウ①〜家口リョウという男〜
山本優作(以下、山)「実は僕、共同の名義で仲間とイベントをするのは初めてなんですよ。
りょーさんとは今まで色々絡んできたけど、表立って一緒に動くのは初めてですね。よろしくお願いします。」
家口リョウ(以下、家)「こちらこそよろしくお願いしますよ。
優作さんが共同でやるのが初めて、っていうのもなんか意外だったけど。
けっこう色んな絡みが多い人だし。
なんでまた今回の企画思いついたの?
山「縁の下に回ってもらったり回ったりっていうことは多かったんですけどね、そこはりょーさんと似たようなもんです。
思い付いた経緯としては、ぶっちゃけてしまうと、関東の方に行く口実が欲しかった、っていうところが大きいんです。
で、その時にどんなことをしようかなって思った時に、ワンマンとかセミナーとかギター教室とか色々考えたんですけど、僕だけじゃない何かをしたいなぁと。
で、さっき話したダブルネームなイベントをまだやってないなぁと気付いて、りょーさんに声を掛けてみたと。」
家「ほほぉ」
山「僕らサウンドも歌詞の内容も目指してるものも、全然違うじゃないですか。 だから、ダブルネームでいくならりょーさんとやるのが、見てて楽しいんじゃないかなって。」
家「なるほどね笑)
関東残ればよかったのに笑)」
山「自分の体の場所に拘りを持ちたくなかったんや!」
家「確かに僕ら全然音楽的なベクトルが全然違うよね、スタイルだけじゃなくて、メロディや歌詞の作り方、歌いたいことまで。
ちょうど僕自身新たな試みをしたくなって、それをやるなら優作さんが面白そうかな、って思ってたから、まさに「よっしゃ!」って思ったよね笑)」
山「そんで、最初にお互いのことを紹介しとこうっていう意図もあってこういうアレなんだけども
りょーさんJAZZ好きでしょう?
楽曲にもJAZZのテイストが沢山盛り込まれてて、あーこれ上手くなるまでスゴイ大変なヤツだって思っていつも聴いてたんだけどw
そういうJAZZ要素っていうのは、お父さんからの影響なんだっけ?
家「実は、もとを辿ればJAZZはすごく嫌いで笑)
親父が趣味でずっとウッドベース弾きなんだけど、よくそれで母親に怒られてて思ったんだよね、「あ、音楽って怒られるからやめておこう。」って笑)
でも25くらいの時かな?不意に「親父とセッションとか出来るようになったら楽しいんだろうな」って思うようになって。」
山「ふんふん」
家「そこから弾き語りスタート笑)」
山「最初はJAZZじゃなかったの?」
家「前はユニットを組んでて、ゆずとかコブクロ歌ってて。
それまでどっちもほとんど曲知らなかったんだよね笑)
洋楽っ子だったから。
しかもある程度ギターもメジャーコードは弾けたけど、基本はタンバリン叩きながら歌ってたんだよね。」
山「タンバリン!
それすっごい意外w」
家「ステージ終わると叩きすぎでアザがよく出来てた笑)
当時流行りの三日月型のタンバリンの形に笑)」
山「一時期みんな叩いてたよねw」
家「僕は手でリズム取れなかったから、右脚のももに当てて鳴らしてた笑)」
山「あー分かる分かるw
一生懸命歌うから、タンバリンのこと忘れて夢中で叩くんだよね。
で、後から聴いてた友達に「タンバリンがうるせぇ」って言われるっていうw」
家「タンバリンあるあるw
もうあの一生懸命さはきっと出せないんだろうなぁとか思うと、いい思い出だよ笑)」
山「「力こそパワァ!」みたいなねw
ほんで、話が戻るんだけど、平成フォークからJAZZ方面に進んだ理由は、やっぱりお父さんだったの?」
家「そうそう、親父がJAZZとカントリーばっかだったから、家にたくさん本もあって。
平成フォークからの転換は、それこそユニット解散した後で、何やろー、って迷ってた時に「そこにずっとあった」的な感じですんなりJAZZにいったかな。
昔聴いてたあれってこんな題名だったんだ、とか次の展開が素直に自分の中に落とし込めていったから、そこはやっぱ毎日聴かされてた影響なんだろうね。
今ではなんでもっと早くやらなかったんだろうって思うよ笑)」
山「怒られるのが嫌だったんでしょw?」
家「うん笑)
だからこそそのタイミングでしか好きにはなれなかったのかも。
不思議な感覚だよ笑)」
山「でもそうなっちゃったら、もうJAZZっぽくないと物足りないでしょ?」
家「もう僕はテンションコード使わないと気持ち良くなれない、っていう病気だからね笑)
もちろんメジャーコードの響きは何にも代え難い説得力あるけど。
日本語ってさ、同じようなことでも言い回しやそれに付随するニュアンスとかいっぱいあるじゃん?JAZZコードの響きや不安定さって、そんなことに近い気がするんだよね。」
山「JAZZが落語に似てるって言われる所以だよね。
ちなみに、もう怒られた?」
家「いや、大歓迎笑)
親父とやる曲を決めながら練習してるよ。
ただこの前帰省した時、親父はやっぱ母親に「うるさーい!」って怒られてた笑)」
山「時間の問題なんやな・・・」
家「つまりはねw」
山「で、まぁそういう音楽を選んじゃった訳だから、やっぱり言葉選びというか、歌詞のアレコレとか、そもそもの言いたいこととかは、どういうことを大事にしてるの?
有り体に言うと、投げ掛けたいメッセージというか。」
家「基本は【恋愛モノ】なんだよね笑)
そこはJAZZスタンダードからすごく影響受けてると思う。
JAZZスタンダードの歌詞って、ものすっごい熱烈なラブソングから、どろっどろに怨みつらみみたいな歌詞まであって笑)」
山「ほうほう」
家「 僕自身、やっぱり自分にとって大切な誰かやモノに対して、好きなんだー!っとか叶わないけどー!みたいなのを歌いたい、ってとこが強くて。」
山「うんうん」
家「伝える相手は何人前にいようとも、1人に対して、っていう内容かな。
主人公がいて、その目線から風景を見れるような歌詞、ってのを心掛けてる。
特別恋愛経験が豊富とかじゃないけど、大好きな人に、ちゃんとまっすぐ大好き、って伝えたくなる音楽、みたいなのを発信したいかな笑)
聴いて帰ったら声が聞きたくなるとか、抱きしめたくなる、みたいな笑)」
山「実際、「お前が好きだぁ!」とか叫ぶ機会って中々ないもんねぇ。
叫ぶと気持ちいいのが分かってても恥ずかしくて叫べないから、音楽がその役割りを、というか、今の話しだとむろし煽るような感じだけどw」
家「いい意味でムラっとしてくれるのがいいかな笑)
そこは愛ですよ、愛、みたいな笑)」
山「そこでエロさが登場するのかwww」
家「僕的にはLove&Peaceだと一つ足りない笑)」
山「ラブとエロは別口www」
家「エロさはもう個人の自由だけどね笑)
誰かの為にかっこ良くなりたい、キレイになりたい、って、すごく素敵な感情だと思うよ。
ちゃんと裏もある感じで笑)
健康なエロさはLove&Peaceに繋がるんです笑)」
山「www」
家「けっこう真面目な部分だよ、ここwww」
山「すっごいグラマーな天使が飛び回ってる世界を君は目指しているんだね。」
家「そのうち『鏡見てから言え』って怒られそう笑)」
山「それも音楽してて怒られる案件に加えておこうw」
家「もう怒られるじゃんね笑)
音楽に対しては誠実にありたいけど、ただ【不実】な部分を歌っていけるのもある意味歌の力だけどね。
現実に不実な奴はヤバいけど笑)」
山「その辺は議論が別方向に発展しそうだからグッと堪えておきましょうw
ってことで、なんとなく家口リョウの面の皮が剥げてきたところで、今回はこの辺で納めときましょうか。」
家「だいぶ剥がしてもらいましたかね笑)
ありがとうございます笑)」
山「ではではまた次回、よろしくお願いします。」
家「よろしくです。」