よく大人になると新しいことを始めるのが大変になると聞く。僕は今年で37歳になるけれど、まだそういったことは自覚していない。むしろ20代の頃よりも新しいことに関心を持っている実感さえある。
そんな中、大昔から何度も繰り返してきたことに、また取り組もうという話しがあがってきた。僕がプロデューサーをしているYutaNのサブカル流しというYouTubeチャンネルの企画で、初代ポケモン(リメイク版)をプレイしよう、ということになったのだ。
初代ポケモンといえば、僕が小学生の頃から存在する古のコンテンツである。発売日は1996年。リメイク版であるファイヤーレッド/リーフグリーンの発売でさえ2004年だ。リメイク版が発売された年に生まれた赤ん坊でさえ、今年の4月に投票権を得ている。
僕とYutaNは初代が登場した頃、小学校高学年。ポケモン世代ど真ん中である。僕らはポケモンと共に成長し、たまごっちの衰退とデジモンの絶滅を目撃した世代である。他にもヨーヨーとかミニ四駆とかあったけど、長くなるから割愛。
そんなわけだから、僕やYutaNは死ぬほどポケモンをプレイしてきた。もはや初代ポケモンに目新しいところはなく、今更のプレイで得られるのは懐かしさと作業的喜びだけである。それでも僕らはまたポケモンをプレイする。それも、これまでとは少々異なる趣で。
というわけで、YouTubeチャンネル『YutaNのサブカル流し』の企画、【縛り愛・ポケットモンスター】の進捗ブログリストです。
【縛りルール】
ゆうさく:進化するポケモンのうち、第一形態のみ使用可能
YutaN:ノーマルポケモン限定、戦闘におけるわざ・ひでんマシン技の使用禁止
#1 初代ポケモン縛りプレイ始めました(ゲームスタート~お月見山)
#2 無能なピカチュウ、有能なイシツブテ(ハナダアシティ〜クチバシティ)
当記事のもくじは↓↓
縛りプレイをしよう
説明はいらないと思うけど、簡単に。縛りプレイというのは、本来の進行とは関係のない制約を設けてゲームをプレイする、という遊びだ。既存のコンテンツでは、rasia(スピアーの人)さんという方が「スピアー1匹のみ」や「イワーク1匹のみ」といった鬼畜の制約を設けてプレイしている動画が有名だろう。
縛りプレイをコンテンツ化する場合、rasia(スピアーの人)さんのような取り組みを王道とするなら、今回我々YutaNのサブカル流し班が取り組むのは、邪道である。
企画の概要はこうだ。まず、我々がお互いに相手の縛り内容を設定する。そしてその縛りを遵守した状態でゲームをプレイし、進捗をTwitterで発信。最終的に両名がストーリーをクリアした段階で、今回のプレイの感想を話し合ったり、縛りを設定した相手への愚痴を吐く、というものである。
つまり、ゲームのプレイ内容ではなく、その感想がコンテンツ。これが面白くなるかどうかは分からないけれど、訳の分からない苦労話しは聞いてい楽しいので、たぶん大丈夫。たぶん。
そして今回設定された縛りは、以下の通り。
ゆうさくの縛り(YutaN発案)
・御三家禁止
・進化するポケモンの、進化前の姿のみ使用可能
YutaNの縛り(ゆうさく発案)
・御三家禁止
・ノーマルタイプのみ使用可能
・戦闘におけるわざ/ひでんマシン禁止
rasia(スピアーの人)さんと比べると俄然ヌルいが、我々は決してゲームフリークではない。まずはこれくらいのところから様子を見て、もっと強めの縛りが良さそうなら、改めて企画を作り直すだけだ。
そんなわけで、もはや何度目とも知れないポケモンの世界に、レッツゴーである。
旅立ちの日。あるいはフシギダネとの別れ
やはり物語はマサラタウンから始まる。オーキド博士の研究所と彼の自宅、そして主人公の自宅以外に建物はないのに「タウン」と言い張るこの街は、もはや第二の実家である。
僕は機械的に町の北にある草むらに入り、オーキド博士に呼び止められ、御三家から1匹を選び、ライバルを打ち倒して、トキワシティのイベントを処理し、ポケモン図鑑を受け取る。そして草むらでコラッタを1匹捕まえて、博士からもらった大事なフシギダネを野に放った。
博士「なんでそんなことするの?」
さよならフシギダネ。俺はこいつと旅に出る(ビャッ)。クチバシティ辺りまで。
と、コラッタとの旅を覚悟していたのだけど、トキワシティの西側の草むらでオコリザルが飛び出してきたので、あっさり捕獲。岩タイプ使いのタケシおよびお月見山のイシツブテ攻略を見越し、当面の主戦力として育成することにした。
タケシ瞬殺、進路を東へ
タケシを瞬殺した。オコリザル恐るべし。トキワの森を普通に通り抜けるだけでレベル11程度に育っていた弊オコリザルが、あっという間にタケシのイワークをけたぐり殺したのだ。コラッタ出る幕なし。彼、もう要らないんじゃないかな。
その後ニビシティの東側にいるオーキド博士の助手からランニングシューズをもらうと、移動速度が跳ね上がり、旅のストレスが大幅に緩和される。主人公、君な、走れないような靴で旅に出るんじゃないよ。
そういえば、オーキド博士の助手は、博士と関わりがあるとはいえ、ろくに知りもしない少年の母親に頼まれてランニングシューズを運搬するという、彼が本来憧れた研究テーマとはおよそ関係のなさそうなタスクをせっせとこなしてくれている。博士と主人公の母親に何らかの関係があるのか、助手と母親が関係しているのか、あるいはその両方か。邪推が止まらない。
実の母親と世話になっている人々によるドロドロのドラマを妄想しながら目指すはお月見山。ネーミングが素敵である。道中、トキワの森で主人公をチラチラ見ていたらしい虫取り少年や、短パンの布教に余念がない短パン小僧、自意識が肥大化しきって話しが通じなさそうなミニスカートをせっせと倒していく。何度もポケモンセンターに戻るので、ランニングシューズのありがたみが身に染みる時間である。
プリンを使ってくるミニスカートがいる辺りの草むらでオニスズメを捕まえた。中盤以降で登場するであろうドードーと、ひこうタイプの座を争う予定である。
倫理が揺れ、推しと出会うお月見山
お月見山に入ってからは、ズバットやイシツブテをほいほい捕まえていく。入山直後に出会う、友達とはぐれたという心細そうなミニスカートのピッピを、空手チョップでいわす。倫理観、大丈夫か。
理系の男が繰り出すコイルにも、空手チョップである。第二世代である金銀において導入されたはがねタイプは今作に生きているので、かくとうタイプの活躍の場が広がっているのだ。筋肉は全てを解決する。
ここで初めて出会うロケット団を蹴散らしながら洞窟を進んでいると、パラスが飛び出してきた。僕はパラスが大好きだ。一般的な攻撃力と、普通の範疇を超えない程度に高い防御力。先攻という概念を放棄したすばやさ。「むし・くさ」という組み合わせのタイプは、相対するほぼ全てのタイプが弱点となる。
パラスは、動的な生物の上に植物が居座っているという、御三家フシギダネと同じ構造でありながら、スペックで圧倒的な差を付けられた不憫な存在である。その儚さのすべてが、僕の男気スイッチをポチィッと押し込んでくる。縛りプレイで余裕なない中であろうとも、彼を同伴させないという選択肢はない。僕は推しの入ったボールを愛でながら、ハナダシティの入口に立った。
そうそう、化石は「かい(オムナイト)」を選んだけれど、たぶん使わない。
まだまだ普通に楽しく進める
序盤も序盤なので、縛りルールによる悪影響はまだ感じていない。YutaNはこの時点で既にコラッタしか使えない呪いが発動しているから、さぞ苦労していることだろう。ニビシティのジムとトキワの森を何度も往復しながらネズミのレベル上げに奔走している彼を思うと、笑いが止まらない。
僕がしんどくなってくるのは、おそらくハナダシティ到着以降だ。ゴールデンブリッジでのライバル戦や、カスミのスターミー戦など、今から想像するだに面倒くさい。まずはトキワの森で捕まえたピカチュウの電気ショックに期待するしかない。
以上、実際のゲームの進行に追いついたので、今回はこれで終わります。次は、クチバシティに辿り着けたら書きます。では。
【縛りルール】
ゆうさく:進化するポケモンのうち、第一形態のみ使用可能
YutaN:ノーマルポケモン限定、戦闘におけるわざ・ひでんマシン技の使用禁止
#1 初代ポケモン縛りプレイ始めました(ゲームスタート~お月見山)
#2 無能なピカチュウ、有能なイシツブテ(ハナダアシティ〜クチバシティ)