シングル「ブルバード・ブルーバード」発売開始

新曲『ブルーバード・ブルーバード』発売開始。

例えば数学なんかだと、問題と回答の間には計算というプロセスがある。家を立てる時にも計画の立案から上棟の間には設計や基礎や立ち上げや内装といったプロセスに当たる作業があるし、職に付いてから退職するまでの間にもそれはそれは様々なプロセスがある。

何が言いたいのかというと、プロセスを経ずに回答に辿り着くことは不可能だということだ。ごくごく稀にプロセスをすっ飛ばして回答に辿り着いてしまう天才がいると聞くが、それでも彼彼女の中には彼彼女なりのプロセスがあるはずである。

しかし、今の時代、僕たちの前には回答”だけ”が転がってくることがある。特に「生きる事」に関することなどが、そうだ。

「幸せはいつもあなたの近くにあるんだよ」

なんて言われても、胡散臭いし理解できない。現実はいつも困難で、生きることはこんなにも苦痛に満ちているじゃないか。

そう感じるのは、当たり前である。なぜなら、プロセスを無視しているからだ。難解な数学の文章問題を式を瞬時に解くことは難しい。真っ平らな土地を眺めているだけでは家は立たない。順風満帆に退職するには、会社や社会のために全力で貢献し続ける期間が必要だ。

10年後に実のなるリンゴを収穫するには、今リンゴの苗木を植えなければならないのである。

プロセス無き回答は、答える人にとっての回答にはならない。童話、青い鳥のチルチルとミチルの兄妹が家で青い鳥を見つけることができたのは、あのふたりが青い鳥を求めて世界中を旅して様々な経験を得たというプロセスがあったからだ。

答えは知れている。そういう時代だ。しかし、それがあなたにとっての答えでないのなら、意味がない。本当の意味で自分のものにするためには、プロセスが必要だ。

今回リリースしたシングル、『ブルーバード・ブルーバード』には、そんなメッセージを込めた。受け取ってもらえると嬉しい。

『ブルーバード・ブルバード』
君はこの退屈な部屋の中に居る　みんなそう言ってる
今や世界の常識　結末の知れた物語

だからご覧よ誰も読んじゃいない
パッケージを被ったままあの本棚の中さ

ブルーバード・ブルーバード
僕には見えない
散らかった何もかもが今夜も億劫だ
ブルーバード・ブルーバード
どこにも行けない
悲しい僕を見つけてほしい
そのページを開くことはとても勇気がいる
今この瞬間（とき）までの全ての間違いに気付いてしまいそうで

このままどこにも行かずに終える人生を
せめて自分だけは悪いものではないと思っていたくて

ねぇ

ブルーバード・ブルーバード
君には見えるかい
答えがないことがこんなにも怖いんだ
ブルーバード・ブルーバード
どこにも行けない
悲しい僕を見つけてほしい

旅立つには理由が要る
僕はその答えを旅立つ前に知ってしまった

ただその答えが同じ名を持つ
別のものであることにも気付いてる
この退屈な部屋の中には
あの本棚の中には
結末の知れた未知の明日がある

ブルーバード・ブルーバード
ビニールを剥がして
こんな僕でも君に会えるだろうか
ブルーバード・ブルーバード
どこにも行けない
悲しい君を見つけにゆくよ
(c)project a.c.c.r.
CP 「In The Deep」 / 「ヒカリハシル」
価格 1500円
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