わが愛しのAm P.2:チョロQで歯医者②(2018/07/21)

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乳歯は永久歯に押される形で徐々に歯茎から剥がされ、然るべきタイミングで歯としての役割を終える。
グラつく歯をブチブチと引き抜いた経験は、当ブログの読者諸兄にもきっとお有りだろう。
最後に引導を渡すにせよ渡さないにせよ、それが人体の自然な振る舞いである。

しかし、残念ながら全ての乳歯がその役割を全うできる訳ではない。
虫歯にかかったとか、転倒した際に石にぶつけたとか、思いきり殴られたとか、様々な色々の直接的あるいは間接的なナニガシによって、現役バリバリの乳歯が抜けたり折れたりしてしまうことも、ままあるのである。
聡明な美少年であったゆうさく少年は、不幸にもチョロQをガジガジと齧っている時に、前歯を2本も失ってしまったのだった。

前歯を失ったところで日々の暮らしの中で困ることは特になかったのだけど、ある日僕の口腔内に異変が起き始めた。
顔を正面から見て、上唇をめくった辺り。
折れた歯の真上の歯茎の側面から、何か白いものが出てきたのだ。

初めは小さな粒だったそれは日増しに存在感を増し、最終的に斜め前方に向けて突き出た4ミリ程度の突起になった。
残った乳歯の歯が永久歯に押された結果、歯茎の中で角度がズレてしまい、根の部分が歯茎の側面から出てきてしまったのだった。
折れた歯は2本。
出てきた突起も2本。
生真面目な僕の性格を表すかのように、彼らはすくすくと育っていった。

事態は異常でも、生活に実害はなかった。
僕んなことは気にもかけず、突き出た突起に爪楊枝を引っ掛けて遊んだらして遊んでいたものだ。

ある日、何かの拍子に突起が上唇の内側を傷付けて血が出た。
それを見た母はいよいよわが子を歯医者に連れて行くことを決意したのだが、その歯医者が藪だった。

もう細かいことは何も覚えていないのだけど、その突起を抜く治療をするための麻酔を打つ時、恐怖と痛みに耐え切れなかった僕は大声を上げてのたうち回りながら、治療台から飛び上がったのだ。
口の中には鋭い痛みがあって、生暖かいものがどんどん出てくる。
それを飲み下すことはなんだかいけないことだと思った僕は両手を膝に当て、床に向かって口を開けた。
治療室の床に赤黒い液体が、ぱたぱたと音を立てて落ちていくのが見えた。
どこか遠くで歯医者が怒鳴る声がした。

後日、母は僕を自宅から遠い大きな歯医者に連れて行った。
前回の恐怖ですっかり萎縮していた僕だったけれど、そこの歯医者はとても腕が良くて、あれよあれよと言う間に2本の突起を取っ払ってしまった。
歯茎に当てられた何かがカチカチ言ってた気がするけど、あれが麻酔だったのかしら。

前回の冒頭でも書いたけれど、昔の記憶を掘り起こすとをしようとすると泣いたり悲しんだりしていることをよく思い出す。
少し身体感覚的に痛い記事が続くかもしれないね。
あわあわ。


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