わが愛しのAm P.97:便座で暖を取る男(2018/12/08)

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前回のあらすじ

二回目の上京がみえてきたのだ

レッツお引越し

声を掛けてもらったマーケティングの会社に入社するために、僕は二回目の上京を決意した。身の回りの色々なことを整理しているうちに、音楽をしていないことに対して少しホッとしている自分に気づいた。ああ、音楽を使って苦労しようとしてたんだなあと、妙に納得したのだった。

引越しはまず、2016年の3月に僕が先行して新居に入り、仕事が4月に終わる妻が5月に遅れてやってくるという段取りを組んだ。が、本来的な引越しの前に神奈川に居なければならない用があり、僕は布団も蛍光灯も何もない新居で一週間ほど過ごすことになった。

温もりの君

時は2月。冷たく固まった針のような空気が、爪先から筋を通って臓物を刺す季節である。一人トランクを引きずってやってきた新居には、先述の通り布団も蛍光灯もない。当然カーテンもなければガスコンロもない。まして暖房器具など言わずもがなである。

そんな中でも仕事はせねばならぬ。僕はトランクを机がわりに、当時すっかり挙動の怪しかったMacBook Airを開いてカタカタとしていた。しかし、和室にいてもその寒さをしのぐことなどとてもできない。僕は数秒思案したのち、トイレの温水便座の温度を最高に設定し、便座で暖を取りながら仕事をした。何なら、そこでちょっと寝たりした。雨風しのげる屋根と壁があればそれでいいと思ってはいたが、人が暮らせる機構を備えてはじめて部屋は家となる、なんてことを、嫌というほど思い知ったのだった。

余談。その家からもつい最近引っ越したのだけど、最後まで件の便座との別れは寂しいものであった。

入居したばかりの頃の、何もない部屋の画像

この部屋で一週間ほど。近所にコインランドリーもなかったので、洗濯がいちばん大変だった。


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