ブログやSNSの文章が書けない人に送る「ただ書く」という執筆ハック

ゆうさく
実家に帰ったら仕事で使ってた部屋が退職した父親の書斎になってたから、大急ぎで物置きになってた部屋を掃除した。昔の彼女の写真が出てきて一瞬メンタルが青春に戻ったのは、奥さんと息子にはナイショ。

ただ書く、という執筆ハックがあります。僕らは何かを書く時、実は「書く以外のこと」もしているのです。

その「書く以外のこと」をやめて、ただ書く。それだけなんだけど、とても効果的です。実際に「ただ書く」をした文章で、解説していきます。

やめるべき「ただ書く」以外のこと

「ただ書く」以外のこととして一番大きいのは、編集でしょう。僕がブログを書きながらやっていた編集といえば、見出しはどうしよう、どこを太字にしよう。画像はどんなものを、どこに入れよう、という風なことでした。

また、執筆には「大きな枠から書いていく」という方法もあります。タイトルを作って、見出しを立てて、中身を書いていく。これが効果的なこともあります。例えば、何度も考えて、アウトプットしてきた、もはやこれ以上結論がアップデートされないであろう物事について書く時です。

しかし、例えば今書いているこの記事のように、つまりあなたが読んでくれているこの記事のように、どんな結論に辿り着く分からないけれど書いているような時は、先にタイトルや見出しを立ててしまうと、書いていてとても息苦しく感じます。それに、書きながら書きたいことが変わってきたら、それまで書いていた中身をまた別の形に直さないといけません。

だから、着地点は見えない、けれど何か書きたい、という時は、「ただ書く」のです。タイトルも決めず、見出しも立たず、ただ頭の中に浮かんだことを文字にしていきます。

当然、読みづらい文章が出来上がります。それでいいのです。これは書くための書き方です。読んでもらうための書き方ではありません。

しかし思うのですが。読んでもらうためには、書かなければならない。だとしたら、まずは書いてしまうのがいいのではないか。

つまり、書くために書いたものを、読んでもらうために書き直す、ということです。

本当かどうかは分かりませんが、「グラスホッパー」や「陽気なギャングシリーズ」で有名な作家の伊坂幸太郎さんは、同じ小説を7回書き直すと聞いたことがあります。そう言われて納得してしまうほど、彼の小説は映像的だと感じます。つまり、行間の余白が広いのです。文字だけが情報を叩きつけてくるような、そんな文章の対極にある文章。そんな風に思い出されます。

また「やめられなくなる小さな習慣」という本で、著者の佐々木正悟さんは、「酔っ払って執筆し、素面の時に見直す」という言葉を紹介しています。

伊坂幸太郎さんの話しでは、(真偽の程はさておき)それだけ書き直せば、自分の中に物語の結論が見事に刻まれていくのではないか、と想像できます。7回目の執筆の時には、「この後どうしよう」ということを考えず、「こういうお話しだから」と頭の中にあるものを並べる作業ができるのです。

もちろん先生は小説家ですから、読者を引き込むような文章術をいくつも持っていて、それを駆使しているはずです。その作業をするにしても、「こういうお話しだから」ということがわかっているのだから、後はそのお話しをロジックに合わせて並べていくだけです。

佐々木正悟さんの紹介してくれた言葉は、さらに明確に、「書く」ことと「見直す」という作業を分けて考えよ、と教えてくれます。なあんだ、それでいいのか、と、文章を書きながら悩むことが多かった僕は、胸がすく思いです。

「ただ書く」を実践する時に役立つ2つのテクニック

「ただ書く」を実践するために、身に付けておくと役に立つテクニックが2つあります。ひとつ目は「頭蓋骨が浮いている状態を維持する」こと。もうひとつは、「持っているデバイスでのテキスト入力を練習すること」です。

まずひとつ目についてですが、僕たちには緊張したり、考え込んだらすると、頭蓋骨を胴体に向かって引き下げるという動きのクセがあります。なんとなくで構わないので、頭蓋骨をふわりと浮かせた状態を維持することを意識しておくと、少なくともその間は体がある程度リラックスした状態を作り出せるのです。

また、頭蓋骨を浮かせるように意識していると、頭蓋骨が引き下げられる感覚を自覚することができるので、「頭蓋骨が引き下げられた瞬間に何をしていたか」にも気付けるようになります。何をしているかに気付いても、頭を浮かしなおして、「ただ書く」に戻ればいい。それもできない時は、書くことをやめればいいのです。

ふたつ目は、実にシンプルです。パソコンのキーボードに文字を入力する時に、人差し指をピンと立てて「えーと、、、」となっている人を想像してみてください。そんな人が「ただ書く」を実践するのは、無理なのです。だって、ずっと「次に押すキーを探す」をやり続けてるのだもの。

だから、パソコンでテキストを入力する人は、ブラインドタッチの練習はぜひやっておくといいです。

また、スマホで入力する人は、やっぱりフリック入力がいいと思います。スマホのソフトウェアキーボードをqwerty配列にして入力をする、というのを練習したこともありますが、両手を使わないといけないことと、小さいデバイスを両手を使わなければならないことで、体がとっても疲れてしまったので、やめました。

「ただ書く」が持っている2つの特性

ただ書く時は、ただ書く。アウトプットをしながら整理をしない。今書いたことを書き直さない。誤字脱字も気にしない。これくらい「ただ書く」をして書き出した文章は、面白いことに、以下の2つの特製を持っているように思います。

特性1は、「ただ書く」をしながら書いた文章は、読み返せばいつでも「ただ書くモード」に戻れるということです。実際にこの文章も、途中で何度も中断しながら書いています。その都度、これまでに書いた文章を読み返して書き始めているのですが、すぐに「ただ書くモード」に入ることができます。

特性2は、面白いほどに文章を客観視できるということです。この文章の中で言いたいことはこれで、その要点はこれとこれとこれなのね、ということが、とても自然に理解できるのです。

これらは実際に「ただ書く」をやってみた人しか経験できない世界です。ぜひ試してみてください。

「ただ書く」が結果的に読み手によっても読みやすい文章になる理由

その「ただ書いた文章」を一読みしてから「読んでもらう文章」を書き始めれば、伊坂先生よろしく、「どう受け取ってもらおう」ということだけを考えながら書けるので、最終的な文章の精度が高まります。文章を書くという作業を、自分と分業するようなイメージです。

少なくとも「ただ書く」を終えた段階では、自分の中の「書きたい」という独りよがりな気持ちは枯れています。あ、大事なことなのにずいぶん遅くなりましたが、人に読んでもらう文章を書く時は、この「枯れ」も大切だと思うのです。

ちょっと下品な例え話しで申し訳ないですが、僕が高校生の時に恋人の体に触れていた触れ方と、今妻に触れる触れ方は、全く違います。

高校時代はとにかく、女性の体に触れるという体感覚が欲しくてしょうがなかったので、その感覚を得るためにガッツガツでした。サルですよサル。

じゃあ今はどうかというと、十数年経って「人に優しく触れてもらうと、それだけで気持ちいい」ということを学んだので、「この人に触れられる気持ち良さをプレゼントしたい」という気持ちで、妻に触れています。この記事ではあんまり深入りしないけど、この差、触れられる側からすると、非常にビッグなのです。

これと同じようなことが、執筆にもあると思うのです。

「書きたい」という気持ちは、言い換えれば「書いたという実感が欲しい」という我欲です。これがあるから、人が読みたい文章ではなく、自分が書きたい文章に終始してしまう。多くの人が文章で人を引きつけることができない理由は、それが「書きたい自分」が書いた文章だからです。ガツガツの男子高校生のような執筆です。書き手が手応えを求めているだけでは、読み手のレディも安心できません。

だから、まずは「ただ書く」をやって「書きたい」気持ちを成仏させます。その「枯れ」た状態で、文章と向き合う。文章を整える。それで読みやすい文章が出来ないわけがないのです。

「ただ書く」の弊害と、それを乗り越える方法

ところで、このアイデアにはひとつだけ弊害があります。「ただ書く」は永遠に続けられてしまう、ということです。

この文章を書き始めてもう一週間ほどになります。他の仕事や家庭との兼ね合いで執筆ができない日もありましたが、それでも書き出せば、永遠に書けてしまう。しかの同じテーマで書き続けているわけだから、どれも必要なことのように思えてしまう。

結局のところ、いいところで終わらせるということが重要になります。そして、そのいいところはどこかな、というと、まさに先ほど伝えたように、書きたい気持ちが枯れた瞬間だと思うのです。

書きたい気持ちが枯れていても、何かを書くことはできます。ただ、書き始めのころのように勢いは乗らない。ならば、その時書いている文章がどのような展開でも、そこで終わったことにすればいい。文章の幕を下ろすのは、見直す自分の仕事なのです。

というわけで今回は幸運にもいい感じにまとまってきたので、ここいらで見直す自分に文章を渡そうと思います。それでは、また。

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