こんにちは。山本優作です。
今回の記事では、アコースティックギター初心者さん向けに、今更人に聞けないギターの各部位の名称を解説します。
一度頭に入れてしまえば、後は誰と話しても同じ言葉を使えますから、アドバイスや指導をもらう時も便利です。ご自分のギターをもうお持ちの方は、ぜひギターを手に取りながら読み進めてみてください。
なお、今回の記事では、一般的にフォークギターと呼ばれる、スチール弦のアコースティックギターの部位とパーツの名称をお伝えしていきます。
この記事内で「ギター」と言うと「フォークギター」のことを指します。エレキギターやクラシックギターの解説は、需要がありそうでしたら、別の機会にお話ししますね。
<2021/1/21 追記>
今回の内容を動画で見たい方はこちらから!
アコースティックギターは3つの部位でできている
ギターは大きく分けると「ヘッド」と「ネック」と「ボディ」という3つの部位でできています。それぞれの部位には色んなパーツが付いていて、ギターが楽器として機能することを支えています。
まずは、それぞれの部位の役割りを、ざっくり確認していきましょう。
ヘッド:弦を巻いてチューニングをする
ヘッドにはペグと呼ばれるパーツが付いています。ペグを巻くことで、ギターに張った弦を引っ張ったり緩めたりして、音程を調整します。この作業のことを「チューニング(調音)」と言います。
ネック:弦を押さえて様々な音程を決める
ネックは、ボディとネックを繋ぐ平たい板のような部位です。ヘッドから、ボディのサウンドホールまであります。ネックにはフレットと呼ばれる鉄のパーツが埋め込まれており、ここで弦をフレットに向かって指で直接押し付けることで、様々な音程を出すことができます。
ボディ:弦の音を大きく豊かに響かせる
ボディの役割は、弦の振動を増幅させて、大きな音にすることです。増幅された音はボディ上部に付いているサウンドホールと呼ばれる穴から前方に向かって飛び出すので、ギターの正面にいる人たちに、大きな音が飛んでいくことになります。
「ヘッド」に付いているパーツの名称
ギターという楽器が、「ヘッド」「ネック」「ボディ」という3つの部位でできていることが分かりました。ではではさらに細かく、各部位に付いているパーツの名称と、その役割を確認していきましょう。
もう知っているパーツのことは飛ばして結構です。長文がしんどい方は、休憩をしながら読み進めてくださいね。
まずは「ヘッド」についてです。
ペグ(ペグポスト)
ペグはギターのヘッドに装着されている金属のパーツです。ほとんどのペグはヘッドから弦を巻きつけるために、穴の開いた鉄の棒が突き出ています。この棒のことをポスト、またはペグポストと呼びます。
「ネック」に付いているパーツの名称
ネックの各パーツ名称は、
・ナット
・指板(フィンガーボード)
・フレット
・ポジションマーク
辺りを押さえておけば十分です。簡単にみていきましょう。
ナット
ナットは、ヘッドとネックの間にある、弦をネックから一定の高さ・幅で固定するためのパーツです。弦の高さを調整する時には、このパーツを削る処理をすることもあります。
指板(フィンガーボード)
指板は厳密に言えばパーツではなく、指で弦を押すネックの表面部分です。ギターによって幅が広かったり、素材の木の種類が違ってタッチ感が違ったりします。
フレット
フレットは、指板に一定間隔で打ち付けられている金属のパーツです。指板に向かって弦を押し込むと、弦とフレットが触れ合い、弦が揺れる距離が変わって、音程が決まります。
大抵の場合12フレット直下でネックとボディが繋がっていて、それ以上は使いづらいのですが、ギターによってはボディに切り欠けがあり、15〜16フレット辺りまでを使える仕様のものもあります。
ちなみに、よくギター講師や教則本が「○弦の○フレットを押さえて」という表現をしますが、厳密に言えば押さえるのはフレットではなく、「フレットとフレットの間の指板部分」です。フレットを直接抑えると、音がポコポコして鳴らなくなっちゃうのだ。
ポジションマーク
ポジションマークは指板表面や、ネックの側面に埋め込まれたり、描かれたりしている”目印”です。5、7、9、12、15、17フレットの位置に書かれていて、プレイヤーがギターを演奏する時、自分が今何フレットを押さえているのかを直感的に知るための目安になります。
「ボディ」に付いているパーツの名称
最後はボディのパーツの解説です。ボディに付いているパーツは
・サウンドホール
・ピックガード
・カッタウェイ
・ブリッジ(ブリッジピン)
サウンドホール
サウンドホールは、ギターのボディに開いている大きな穴です。ボディが増幅した弦の音が出ていく穴ですね。中を覗くとギターのシリアルナンバーが書かれた紙や、内部の構造が見えます。
ピックガード
ピックガードは、サウンドホールの隣に貼り付けられている板状のパーツです。その名の通り、演奏で使用されるピックが、ボディの表面を傷つけることを防いでいます。
メーカーやブランドによって色々な形や柄があるので、ギターの個性を示す大きなシンボルでもあります。
ブリッジ
ブリッジは、サウンドホールの下部にある、6本の弦を保持しているパーツです。実はペグに次いでトラブルの多いパーツで、ギター自体が安物だったり、保管状態が悪いと、ボディから剥がれてくることがあります。
ちなみに、ブリッジに刺さっている白いピンを、ブリッジピンといいます。弦の末側をホールドする役割りを担っています。
※カッタウェイ
通常のギターは中央部あたりにくびれのあるひょうたん型ですが、一部のギターにはネックに沿って大きな切り欠けがあります。この切り欠けのことをカッタウェイと呼びます。
カッタウェイがあると使用できる指板のフレット数が増えるので、アコギをエレキのように弾きたいプレイヤーに好まれます。あとデザインの好みも分かれるので、「そんな高い音使わんけどカッタウェイはある方が好き」という人も大勢います。
個体によって微妙に違うギターの個性
ギターの部位とパーツの名称を簡単に紹介してきました。最初のうちは少し面倒に感じられるかもしれませんが、こういった名称はメンテナンスの時だけでなく、演奏の際にも多様されます。
例えば
・ブリッジに掌の側面を当てて、弦の音を消す
・12フレット辺りにマイクを向けてレコーディングをする
・柔らかい音を出す時は、ブリッジ側ではなくサウンドホールの上で弦を弾く
などですね。
ギターを弾き続けていれば自然と部位やパーツの名前は目や耳に入るので、あまり意識して暗記しようとしなくても大丈夫です。テストがあるわけでもないですし、
「おー、お前、そんな名前だったのかぁ!」
ってな感じで、自分のギターのことを知ることを楽しみながら、ゆっくり覚えていってください。
なお、S&Yギター弾き語り教室には柴田ヒロキという、常に30本以上のギターと一緒に暮らしている異常な講師がいます。ギターのこととなると本当に楽しそうに語るので、「どうせだったら、音楽とかギターとか、大好きで楽しんでる人から教わりたいよね!」という方は、ぜひ僕たちのギター弾き語り教室の無料体験にお越しください。
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それでは、今回はこの辺で。また次回。