【アコギ初心者向け】絶対用意するべき道具と、あると便利な道具

こんにちは。S&Yギター弾き語り教室の山本優作です。

これからギターを始めたい、という方がギターを買うとなると、ギター以外のツールもいくつか必要になります。でも、最初の最初は何を用意すればいいか、よく分からんですよね。

今回の記事では「必ず必要!」なものから、「あると便利よ」というものまで、ギターと一緒に用意するといい道具を9個ご紹介します。参考にしてね。

絶対に必要な道具

まずは絶対にギターと一緒に手に入れていおかないと、たちどころにギターライフがままならなくなる道具たちです。

・チューナー(クリップ型・針が表示されるもの)
・替えの弦(ライト弦を2〜3パック)
・クロス
・カポタスト
・ピック(トライアングル型を2〜3枚)

順番に解説していきますね。

チューナー(クリップ型・針が表示されるもの)

他の何を忘れても、これだけは絶対に忘れてはいけない。というレベルで必要な道具が、チューナーです。

チューナーとは、ギターのチューニングをする時に、「今の音が正しい音からどれくらいズレているのか」を示してくれる道具のこと。

これがないと、絶対音感でもない限り、そもそもギターを演奏できる状態にすることができません。必ずギターと一緒に用意しましょうね。

一口にチューナーと言っても、音叉に始まり、笛やデジタル集音式など、いろいろな種類があります。現代のアコギ弾きたちのスタンダードは、ギターのヘッドに挟んで使うクリップ型。空気の振動ではなく、ギター本体の振動を拾ってくれるので、騒がしい場所でもある程度正確なチューニングができます。

どのメーカーのどのモデルを買えばいい、というのは特にありません。3,000〜5,000円のモデルは正確性も高いし使い勝手もいいですね。価格は正義。

あ、でもでも、今回は詳しい説明を省くけど、1,000円くらいのものでも「クロマチックモード」を搭載していて、「ディスプレイにデジタルの針」が表示されるものなら、とりあえず大丈夫です。

逆に、「クロマチックモード」がないものや、数百円で特に針などの表示がないものはやめておいた方がいいですね。とても使い勝手が悪い上に、正確性も少々怪しいです。

これは筆者のクリップ式チューナー。1,000円程度の安物だけど、特に問題なく使えています。

替えの弦(ライト弦を2〜3パック)

ギターの弦は消耗品です。演奏後の手入れを怠るとサビが出るし、演奏中やチューニングの作業中に切れてしまうこともあります。

ひどい時には、新しく張った弦をチューニングしているタイミングで切れることも…それだけでちょっと泣きたくなりますが、予備の弦がないと倒れそうになります。道に倒れて弦の名を呼び続けたことが、何度かある。

そんなわけで、予備の弦は最低でも2〜3パックは確保しておきましょう。ブランドはどこでもいいけれど、

価格と品質のバランス:
マーティン弦(1セット700円くらい)

品質と弾きやすさ:
エリクサー弦(1セット2,000円くらい)

あたりをお勧めしておきます。ちなみに、僕はずっとマーティンのこれ。昔はいろいろ試したけど、もう、どれでもいいやってなってます。

なお、弦は「ライトゲージ」のものを選んでください。

ゲージというのは弦の太さのことで、細いほど柔らかく、太いほど重くなります。太さによってサウンドも違ってくるのですが、お店で購入するギターには基本的にライトゲージの弦が張られているので、同じものを選べば、弾き心地も大きく変わることがありません。

クロス

巨大なメガネ拭き的布で、主にギターを弾き終わった後、弦やボディに付いた汗や油脂を拭き取るために使います。弦の劣化をゆるやかにしたり、汗や油脂によるボディの変色を防いだりと、地味に重要な役割を担っています。

クロスはギターを買うと一緒についてきたりするので、案外買うことも少ないけれど、持ってい人はぜひ買っておこうね。500円くらいで買えます。

ちなみに、家によくあるハンドタオルで代用するのは無理。目が荒すぎて、細かい油が残ったり、とんがってるところに引っかかって糸が出たりしちゃう。もちろん経験済みです、はい。

関係ないけど、僕は弦を交換する時にヘッドやブリッジ周辺の、弦が張られていると触れない部分のホコリをクロスで拭いてピカピカにする作業が大好きです。自分のギターをもっと好きになれる、素敵な時間です。

カポタスト

歌いたい曲が、自分の歌声の音域では音が高すぎるとか、低すぎる、ということがよくあります。特に異性のアーティストの楽興を演奏しようとすると、顕著に出ますね。

それに、男性でも女性ばりに高い声を売りにしているシンガーが多いでしょ。ヴォーカルトレーニングを受けたことがない人にとっては、彼らの曲を原曲のキーで歌いこなすのは、正直厳しいことが多いのです。無理やり声を出して、ポリープができちゃっても面白くないしね。

そんな時に活躍してくれるのが、カポタスト。慣れてくると略して「カポ」と読んだりします。ちょっとかわいい。

カポタストは6本の弦を指板に向かってまとめて押し込み、ギターの音程を丸ごと変えてしまうアイテムです。キーボード経験のある方なら、トランスポート機能のようなもの、と言うと、分かりやすいでしょうか。まぁ、こっちは笑っちゃうくらいアナログだけど。

カポタストにもいろいろ種類がありますが、片手で開いて指板にはめられるスタンダードなタイプが使いやすくておすすめ。1,000円前後のものを買えば、品質は特に問題ないはずです。

最近は色んなデザインのカポタストがあって、見ていて楽しいです。さっきAmazonで検索したら出てきたサメのやつ、ほしいなぁ。

ピック(トライアングル型を2〜3枚)

ピックは、ギターの弦を掻くための道具です。色んな素材のものがありますが、一番スタンダードなプラスチック的手触りの素材のものがおすすめ。鉄とかべっこうのピックも使ったことがあるけど、もう二度と使わん。

ピックの形状は「ティアドロップ型」「トライアングル型」「ジャズ型」「サムピック」などがあり、意外と種類豊富。どれを使ってもいいけれど、おすすめは「トライアングル型」です。指に触れる面積が広くて、ホールドが安定します。

特に最初のうちは弦を掻く力加減も分かりにくいと思うので、弦に変な当たり方をしたピックが飛んでいく、なんてことも起こります。ちょっと寂しい気持ちになります。

ピックにはさらに、「厚み」という要素があります。ピックの「厚み」は、「素材」との組み合わせでピックの「硬度」に影響を与えます。

プラスチック的素材のピックは薄くなれば薄くなるほど柔らかくなり、ピックが弦に当たった時にしなやかな動きをします。

そういうピックは右手のコントロールが甘くても、まとまりのある軽やかな音が出せる一方で、ピック自体が割れやすくなります。

逆にピックが厚くなると、弦を単音で演奏する時などに粒立った音が出せる一方で、ピックコントロール力が低いと弦ごとの音量がとっ散らかるという難しさがあります。

ピックに厚みに関しては、好みも大きく分かれるところなので「これがいい」というのはお伝えできません。おすすめは、ペラッペラの薄いものから、それなりの硬度のものを2〜3種類ほど買って、試してみることです。

ピックは1枚100〜200円程度と、他の道具と比べるとかなり安価。なので気に入ったピックは何枚か買い込んでおきましょう。ピックは消耗品です。割れるし。無くすし。

必須じゃないけど、あると便利な道具

さっきの項で紹介した道具があれば、とりあえずギターライフを送ることができます。が、ちょっとした不便がいくつか残っているのも事実。

そこで、これから続く長いギターライフをさらに快適にしてくれる道具たちを紹介します。

・ギターケース(ハード>セミハード)
・ギタースタンド
・ペンチ&ニッパー(一体型のものがおすすめ)
・ストリングワインダー
・譜面台

順を追って解説していきます。

ギターケース(ハード>セミハード)

このご時世、ギターを持ち歩くことも少ないですが、それでもギターケースは必要。それも、ハードケースがベスト。

ギターケースの役割って、2つのものからギターを守ることです。ひとつは、倒れたりぶつけたりといった物理的な衝撃。もうひとつは、外気です。

よくも悪くも、ギターという楽器は木工細工です。倒れれば折れるし、割れるし、ひん曲がる。湿気を吸えば材が膨らんで表面が波打つし、乾燥し過ぎればひび割れます。

そういうリスクからギターを守るのが、ギターケースの仕事です。家で補完する時も、毎晩ケースに入れるのです。ただの運搬ケースじゃないのよ。

耐衝撃、対外気で考えると、やっぱりハードタイプのケースがベストです。ついで、発泡スチロールで強度を補完しているセミハードケース。こちらは対外気の性能がかなり落ちますね。

ちなみに最悪なのが、安いギターを買うと付いてくるソフトケース。ペラッペラのナイロンの布。剥き身のギターと変わらんかんね、あんなもの。

今Amazonで調べてみたら、ハードケースは7,000円くらいから。セミハードケースは最安値で4,000円くらいでした。これはちょっと頑張って、早めに投資してあげてね。

ギタースタンド

練習中の仮置き場として重宝するのが、ギタースタンドです。楽器屋さんに行くと、床に並んでるあれです。

たまに店頭ワゴンセールをされていたりしるので、お安いのに巡り合えたらラッキーですね。

無駄なパーツがないシンプルなものや、壁に打ち付けるぶら下げタイプのものまで、いろいろあります。嗜好やご自宅の状況に応じて、お好みのものを選んでください。

ラジオペンチ

ラジオペンチを使うのは、弦交換の時。余った余分な弦を切ったり、ブリッジピンを引っこ抜いたり、ペグに巻き付けた弦の先端を曲げたりします。

これも楽器屋で1,000円ちょっとのものが売られていますが、正直100円均一のお店で買ったものでも不良がなければ問題ナシ。僕は何年か前に100均で買ったペンチとニッパーが一体になったものを使い続けています。ちょっと使いづらいけど、基本的には問題ないから、買い替えのタイミングがないのよね。

ストリングワインダー

ギターに弦を張る作業って、正直面倒くさい。何が面倒くさいって、ペグポスト(弦が巻きついていく金属の柱のようなパーツ)に弦を巻きつけるために、指で何度もペグを回さないといけないのが面倒くさい。

その面倒くささを解消してくれる素敵アイテムが、ストリングワインダーです。ストリングワインダーは先端にポケットがあって、ここにペグを差込むと、指先ではなく腕全体でペグポストを回せるようになります。詳しい使い方は、追ってYouTubeに弦張りを解説した動画をアップするので、そちらを参考にしてください。

とにかく、これがあるだけで弦交換の作業時間が半分以下になります。もちろん高いものほど使い勝手がいいのですが、プラスチックでできた格安物もそれなりに使えるので、ひとつ持っておくことをお勧めします。

そういえば最近、Phoenixというブランドが出しているストリングワインダーは、ニッパーとブリッジピンを抜くバール的機能が組み込まれた、十得ナイフ的アイテムを導入しました。とても使い勝手がいい上に600円以下の価格で、すごい。レビュー動画も上げたので、よかったらどうぞ。

譜面台

持ってない人も多いけど、やっぱりあると便利。譜面台ってそういうやつです。最近は紙以外にも、スマホや重量のあるタブレットを立てかけることもありますが、一般的な譜面台なら難なく受け止めてくれます。

折りたたみ型のものならコンパクトになって持ち運びも便利だけど、平板的なものは安定感があるから、譜面にペンでメモを書き込んだり、タブレットを操作するのも楽ですね。

必要十分な道具たちが、ギターライフを豊かにしてくれる

今回お話しした道具たちは、必ず必要なものもあれば、そうでないものもありますが、あればギターライフが豊かになる便利で素敵な仲間たちです。

最初のお買い物はかかるお金も大きくなるし、当然予算の都合もあるかと思います。すぐに全部集められなくても、少しずつ集めていけば、ギターのケアが容易になったり、ちょっとしたトラブルを防ぐことができます。

とはいえ、今回紹介したような道具がないとギターが弾けない、のかというと、そうではありません。例えば僕はギターを始めたころ、自分で買いに行ける距離に楽器屋がなくて、1弦の切れたギターで一ヶ月近く練習を続けていました。

道具たちはあくまで、ギターライフをサポートしてくれるものです。今手元にないからといって、ギターを弾くことを諦めるのは、手段と目的が入れ替わっているというもの。

あると便利なものがなくても、絶対必要と言われたものがなくても。まずはギターを構えてみる。そういう前のめりな感じって、とっても大切です。

それでは、今回はこの辺で。


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